1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672131
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
大沼 智之 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (10223900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小司 利昭 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (30178264)
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Keywords | 下顎運動計測装置 |
Research Abstract |
今回開発した下顎運動測定器は、4標点を半導体位置検出器(以下PSD)にて測定する方式を用いた。4標点として、近赤外線発光ダイオード(以下LED)を用い、下顎顔弓の左右の顎関節相当部の外側と、右顎関節相当部の上方、および左顎関節の後方部に設置した。核LEDの位置は、下顎顔弓と同様に上顎顔弓に設置したPSDを用いた小型カメラにて計測するものとした。製作された測定器の上弓は約245g、下弓は約70gとなった。PSDからの出力電流はPSD信号処理回路の後にADコンバータ-を通しコンピューターに取り込んだ。PSDの校正を、3次元読み取り顕微鏡の座標と、PSDからの出力電流をPSD信号処理回路にて補正した位置信号とを比較し、最小2乗法を用いて行った。この校正値と実測値との差は、各PSDにおいて平均0.01mm、最大0.05mmを示した。前述の校正実験のデータは平行移動のみのため、実際の下顎運動のように滑走運動と回転運動が生じている運動を計測し、本装置の精度を明らかにする必要がある。本装置を咬合器に装着し前方滑走運動した時の下顎左側第一大臼歯の運動を計測し、コンピュータで計算した咬合器の運動の理論値と比較した。この結果、顆路部で最大5mm移動させた時、その誤差は平均0.03mm、最大0.05mmとなり移動量、回転量の増加につれて誤差が大きくなる傾向にあった。また無歯顎者の下顎運動計測は、義歯に本装置を装着し試みたが上弓、下弓ともに重く計測は不可能であった。下顎運動計測では、0.1mmが従来より測定精度の目安とされきており、その意味では本装置は十分な精度を有していると言える。しかし、今回は咬合器で前方滑走運動を行った時のデータであり、咀嚼運動等で回転量が増加した時の誤差を減少させる方法を検討する必要があると考える。また無歯顎者の下顎運動計測にはインプラント等を固定源とした計測方法を検討していく必要があると考える。
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