1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672133
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Research Institution | Matsumoto Dental College |
Principal Investigator |
永沢 栄 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (40064703)
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Keywords | CAD / CAM / 3次元寸法精度 / 補綴物 |
Research Abstract |
コンピュータの発達ならびにNC機器の小型化、低価格化に伴い、CAD/CAMによる補綴物の製作は実用段階を迎えようとしてい、今後歯科補綴物の多くが、このような方法によって製作されるであろうと予想される。しかし、歯科補綴物には、工業製品とは異なり、製作物が単品であり、原型が存在し高い精度が必要であるという特徴があり、今なお幾つかの解決すべき問題点が存在する。この問題の解決には、原型の寸法測定点を出来る限り少なくし、かつ高精度に形を再現する技術、方法の確立が必要である。 このような観点から、補綴物の外形寸法精度の基準を見いだすべく、歯科技工士が作成した補綴物の外形寸法を測定し、原歯牙と比較してきた。その結果、現在の補綴物の外形寸法には1000〜2000μmもの誤差が存在することが明らかになった。しかもこの誤差は、歯科技工士の肉眼の3次元認識精度に起因することが判明した。 研究を初めた当初、この誤差は数10μm程度であり、製作上なんらかの基準点が存在するであろうと予測し、その基準点を見つけ出し、CAD/CAM用の測定点とする考えであったが、そのような基準点は存在しない事となった。この結果に基づけば、CAD/CAMに必要な計測部位は、歯牙の近遠心、頬舌方向の幅と、高さの3点となり、マージン部以外は、極めて少数の計測点で充分と考えられる。
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