1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672137
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
足立 正徳 朝日大学, 歯学部, 講師 (60076057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
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Keywords | アパタイト / チタン合金 / インプラント材 / 焼結 / 破壊靭性 / 金属焼付用陶材 / X線回析 / 接着強さ |
Research Abstract |
チタン合金にコーティング可能なアパタイトを開発し、これを使用したアパタイトインプラント材を開発することを目的とした。 まず、アパタイトの焼結温度をチタン合金へのコーティングが可能な温度まで低下させることを目指した。これまでの研究で炭酸含有アパタイトの焼結温度は約750℃であったが、焼結助剤のLi_3PO_4を添加させると、約650℃まで低下させることが可能となった。しかしながら、コーティングした場合、アパタイト焼結体の剥離および破断等の問題が生じることから、今回試作したアパタイト焼結体の物性の検討が必要となった。このため、シェブロンノッチ法を用いて材料の評価基準として重要な物理量である破壊靭性値(K_<IC>)を測定した。この結果、Li_3PO_4を添加した炭酸含有アパタイトのK_<IC>は、従来の水酸化アパタイトに比べ、約1.5倍を示し、しかもいくつかの試料は歯科用ポーセレンと同程度の値を示した。これにより、このアパタイトは使用可能と判断した。この成果は、学会で発表されており、論文として直ちに投稿する予定である。 次に、低温焼結アパタイトをチタン合金にコーティングさせるため、中間層に市販のチタン焼付用ボンディングポーセレンを用いて両者の結合を目指した。最初にアパタイトとポーセレンを結合させるため、これらの粉末を混合した傾斜機能を持った圧粉体を約200MPaで静水圧下で加圧成形(備品で購入したCIPを使用)し、低温(650℃)で焼成した。この焼結体を中間層(ポーセレン)を介してチタン合金に焼付けると、両者はかなり強固に結合する可能性が示された。また、アパタイト焼結体のX線回折分析を行った結果、懸念されたポーセレンとアパタイトの反応は顕著に起こらず、両者の組成はそのままであることが確認された。アパタイト焼結体-低温焼成用ポーセレン-チタン合金の結合強さ、およびそれらの界面の分析は現在行っており、近日中に終了し、発表する予定である。
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Research Products
(1 results)