1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672141
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
武田 昭二 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (20067185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 正明 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50067055)
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Keywords | セラミックス / 細胞接着 / 血清 |
Research Abstract |
マウス結合組織由来のL-929細胞を用いて,アルミナ(Al_2O_3),ジルコニア(ZrO_2),窒化ケイ素(Si_3N_4),窒化チタン(TiN),炭化チタン(TiC)およびヒドロキシアパタイトの各焼結体における初期細胞接着性を培養用プラスチックシャーレに対する初期相対細胞接着率から求めた.なお,対照として硬質ガラスおよびテフロンについても実験を行った.その結果,10%血清添加条件では,30分および3時間培養群ともに対照として用いたテフロンを除いて相対細胞接着率は,80%以上を示した.しかし,窒化ケイ素,窒化チタンおよび炭化チタンにおいて他のセラミックスに比べてわずかに低い初期相対細胞接着率を示す傾向が認められたが,有意の差を認めなかった.次に1%血清添加条件についてみると,10%血清添加条件と同様な傾向を示し,30分および3時間共に相対細胞接着率は80%以上を示し,血清濃度あるいは培養時間による試料間での相対細胞接着率の相違はほとんど認められなかった.つぎに,10%血清添加条件における24時間後の相対細胞増殖度は,各セラミックスとも80%以上を示しており,これらセラミックスには細胞毒性は認められなかった.以上の結果より,本実験に用いたセラミックスが優れた細胞接着性を示すことが明らかとなった.しかし,セラミック材料の構造と細胞接着性との関係については十分に解明するに至らなかった.今後,不透明な試料上での細胞数および接着面積のより定量性の高い測定方法を開発することによって材料間での差をより明確にしていくことが必要であると考える.
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