1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672151
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 実 東北大学, 歯学部, 助手 (20235401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 博之 東北大学, 歯学部, 助手 (20108541)
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Keywords | 顔面・口腔領域の血流 / 脳血流 / 副交感神経 / 血管拡張 / レーザードップラー血流系 |
Research Abstract |
ウレタン-α-クロラロース麻酔下のネコにおいて舌神経、顔面神経(第7脳神経)、視床下部等の電気刺激を行い、舌唇・口蓋・脳皮質・総頸動脈の血流を測定した。実験にあたっては両側頸部交感神経および迷走神経を切断して行った。舌神経および顔面神経(第7脳神経)刺激によりともに下唇・口蓋の血流増加が見られ、同様の副交感神経を介する血管運動反応が生じていると考えられた。総頸動脈の血流も増加したが、この増加は下唇・口蓋の血流増加をおこした血管運動反応とは異なっているように思われる。なぜならば同側の総頸動脈を結紮しても下唇・口蓋の血流増加が同様に見られるからである。脳皮質の血流は舌神経刺激では変化が見られなかった。顔面神経(第7脳神経)刺激では変化がないか、軽度の増加・減少が見られた。脳血流の増加は血流が増加するときには体血圧も上昇しており、体血圧の影響が大きく現れてしまうため、第7脳神経を介した脳血管拡張は明らかではない。さらに視床下部及びその周囲を刺激したが、脳血流にはやはり体血圧の影響が大きく現れてしまっている。刺激による体血圧の変動が少なく脳血流の増加が現れる刺激部位がみられているが、いつでもみられるわけではなくまだその位置は同定できていない。今後、頸動脈の血流と下唇・口蓋の結流増加の関係を明らかにするとともに、もう少し脳血流と下唇・口蓋の血流との相関関係、および脳血管拡張が見られる脳刺激部位の同定等をおこなう予定でいる。
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