1997 Fiscal Year Annual Research Report
自律神経系の安定を目標とした口腔外科手術のためのよりよい全身麻酔の検討
Project/Area Number |
07672189
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
一戸 達也 東京歯科大学, 歯学部 (40184626)
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Keywords | 口腔領域侵害刺激 / 循環反応 / ペンタゾシン / プロポフォール / ケタミン |
Research Abstract |
兎のオトガイ神経電気刺激によって血圧は初期の血圧低下とその後に続く血圧上昇との2相性の反応を示す.平成9年度はこの循環反応に対するペンタゾシン(オピオイドκおよびδ受容体刺激薬),プロポフォール(静脈麻酔薬),ケタミン(NMDA受容体詰膏薬)の効果を検討した. オトガイ神経電気刺激によって発現する循環反応を血圧低下反応と血圧上昇反応とに分けると,ペンタゾシンは血圧上昇反応を抑制する傾向を示し、平成8年度に検討したフェンタニール(オピオイドμ受容体刺激薬)とは異なった作用を示した.プロポフォールとケタミンもおもに血圧上昇反応を抑制した.またケタミンは,胃壁電気刺激による循環反応には無効であった.このことから,体性侵害刺激や内臓侵害刺激に対する各薬剤の作用機序の差が示唆された.すなわち,これらの薬剤の適切な組合せを検討することが口腔外科手術のためのより安全かつ効果的な麻酔につながるのではないかと考えられる. 以上の知見について,大5回日本歯科麻酔学会総会(盛岡)において発表し,また第45回日本麻酔学会(鹿児島)において発表する予定である. 今後は全静脈麻酔を念頭に置き,プロポフォールをベースにした適切な薬剤の組合せの検討を行うとともに、体性侵害刺激および内臓侵害刺激に対する各種薬剤の効果を比較検討し,口腔外科手術に適した薬剤の使用方法を明確にしてゆきたい。
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[Publications] Ichinohe T de al.: "Cerebral cortex regional blood flow and tissue oxygen tension during the trigeminal depressor respons in rabbits" J Autonom Nerv Syst. 66. 111-118 (1997)
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[Publications] Ichinohe T et al.: "Mucusal blood flow during various intravenous and inhalational anesthetics in the rabbit" Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod. 85. (1998)
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[Publications] 一戸達也ら: "兎の口腔領域侵害刺激に対する循環応答とネオスチグミンの応答抑制効果" 日歯麻誌. 25. 606 (1997)
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[Publications] 一戸達也ら: "兎オトガイ神経電気刺激児にL-phenyl isopropy ladenosineの効果" J Anesth. 12. (1998)
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[Publications] 一戸達也ら: "急激な血圧低下を大脳皮質組織血流量および酸素分圧との関係" 日歯麻誌. 26. 36-42 (1998)