1995 Fiscal Year Annual Research Report
乳歯歯根吸収および永久歯歯根形成に伴う歯根膜咬筋反射の変化
Project/Area Number |
07672214
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野田 忠 新潟大学, 歯学部, 教授 (00013970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
配島 弘之 新潟大学, 歯学部, 助手 (20272833)
小杉 誠司 新潟大学, 歯学部, 助手 (80242444)
田口 洋 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70179597)
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Keywords | 歯根膜 / 咬筋 / 振動刺激 / 反射 / 乳歯歯根吸収 / 永久歯歯根形成 |
Research Abstract |
平成7年度は、乳歯歯根吸収、永久歯歯根形成に伴う歯根膜咬筋反射の発育変化を分析するためのコントロールとして、歯根安定期での歯根膜咬筋反射の出現様相についてデータの収集、分析を行った。被験者に、臼歯部でバイトブロックを一定の力で咬合させ、上顎の切歯唇側にストレインゲージを内蔵した被刺激板を装着し、唇側から、あるいは舌側からの異なる2方向から各種頻度で振動刺激を与えた。咬筋の反射活動の変化を双極表面電極で導出し、以下のような傾向を認めた。 顎口腔系に異常を認めない成人では、1.持続的圧刺激では唇側から刺激を加えると、抑制反射が、舌側からでは興奮反射が生じたが、振動刺激時には両方向とも、潜時の短い抑制反射とそれに引き続く興奮反射が出現した。2.抑制反射が生じてから、興奮反射を認めるまでの潜時は、唇側からの刺激時の方が長かった。3.刺激頻度が高くなると、興奮反射は減弱された。4.持続的圧刺激と比較して振動刺激による反射閾値は低値であった。5.上顎切歯に浸潤麻酔を施したところ、咬筋の応答は著しく減弱された。 上顎乳中切歯歯根吸収開始以前の小児では、1.方向性、反射閾値、生じる反応は成人と類似していた。2.比較的高頻度の刺激ほど安定した効果が記録された。3.低頻度の刺激時には、一定の咬合力でバイトブロックを咬んでいるようにという指示に従えないことが多かった。 次年度は、以上の傾向を定量化するために被験者数を増やし、当初の予定通り、歯根吸収度、形成度に応じた反射効果の変化についても調べる予定である。
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