1996 Fiscal Year Annual Research Report
PCR法を応用したHSV-1の感染源の特定に関する分子疫学的研究
Project/Area Number |
07672228
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
藤田 浄秀 横浜市立大学, 医学部, 教授 (90106328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽田 研二 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80154706)
鳥羽 和憲 横浜市衛生研究所, 所長
筑丸 寛 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80217231)
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Keywords | HSV / PCR / 分子疫学 / 反復配列 |
Research Abstract |
PCR法の臨床検体への応用. 平成8年度研究では,平成7年度に保存ウイルス株にて確立した反復配列部のPCR法の系を臨床検体である唾液およびスワブ検体に応用する為の条件を検討した.これらの検体は組織培養系にて増殖したウイルス株のDNAとは異なりPCRの阻害物質,赤血球,他のウイルス等の混入等が考えられるため,検体の前処理の方法,HSV-1に対する感度および特異性の検討が必要となる.前処理は,Proteinase KおよびDetergentを使用して行い,感度および特異性の検討は,ウイルス分離の結果が判明している臨床検体を用いて,PCRの結果とウイルス分離の結果を比較して行った.今回確立した前処理の系をを用いたPCRの結果は,感度に関してはウイルス分離より高い結果が得られた.特異性に関しては,血清抗体の継続的確認によって,HSV-1に感染していないことが確認できている患者よりの臨床検体を用いて現在検討中である. PCR法によって得られた疫学的関係の結果の検討. また平成7年度で,サザンハイブリダイゼーションにより疫学的関係を判定し得るかの検討の際に使用した臨床分離株42株については,ウイルス分離に使用した臨床検体が全て保存してある.現在,この臨床検体を材料とし,PCR法を用いて反復配列部の株間の差異を検討した疫学的関係の結果と,サザンハイブリダイゼーションおよびフィンガープリント法の結果とを比較して,このPCR法の系の特異性および忠実度を確認している.
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