1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672268
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大塚 英昭 広島大学, 医学部, 助教授 (00107385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 利憲 広島大学, 医学部, 教授 (60012746)
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Keywords | コラーゲン / M細胞 / クマツヅラ科 |
Research Abstract |
コラーゲンタンパク質は細胞外タンパク質で細胞間隙を充填し、細胞間骨格形成に重要な役割を担っている。このタンパク質の生産過剰による繊維化は肝硬変を、またビタミンC欠乏による脆弱なコラーゲンタンパク質しか生成できないと壊血病等重篤な病状を呈する事になる。そこで培養条件下コラーゲンタンパク質を生成し、視認可能なマトリックスを形成するラット肝細胞由来M細胞を用いて、本研究では其の繊維生成を阻害する物質を中心に探索する事を目的とした。 M細胞をマルチウエルに播き込みビタミンC存在下、三日おきに培地を交換し、3週間ほど培養を続けると、位相差顕微鏡下コラーゲンタンパク質によるマトリックスが確認できる。しかし継代培養の条件などにより、コラーゲン繊維の形成能は大きく左右されれ、一定の結果を継続的に得られるような条件検討が必要であった。恒常的に形成される様になったコラーゲンタンパク質のマトリックスを指標に、この培地中に植物の粗抽出エキスを添加して、その成の阻害状況を観察した。多くの植物エキスを検討の結果、いくつかの植物に其の活性を見いだした。既にその活性が明らかになっている没食子酸の含有される植物には予想どうりの活性が見い出され、アッセイ法が正常に機能していることが確認された。 活性の見いだされた植物エキスに含まれるその他の活性本体を探索すべく、分画操作を開始した。まずクマツヅラ科ハマクサギ属植物Premna odorataを対象とした。抽出エキスの溶媒分画を行うと活性はブタノール可溶画分に集約された。この画分を各種クロマトグラフィーで分離、精製を分離、精製を繰り返して、活性本体の単離を目指している。
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