1995 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌の化学塞栓療法のための新規W/O/Wエマルジョンの開発と応用
Project/Area Number |
07672320
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
日野 知証 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (90208778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 嘉明 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (30082978)
竹内 洋文 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (50171616)
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Keywords | W / O / Wエマルジョン / 化学塞栓療法 / リピオドール / 塩酸エピルビシン |
Research Abstract |
内水相にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を、外水相にゼラチンを添加することにより、油性造影剤であるヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(リピオドール)を油相に用いた水溶性抗癌剤(塩酸エピルビシン)封入W/O/Wエマルジョンを、2段階パンピング法で調製することができた。なお、水相には市販の非イオン性造影剤(イオヘキソ-ル)注射液を使用した。 この調製したW/O/Wエマルジョンは、多量の薬物を安定に封入,保持でき、低粘性であった。また、このエマルジョンのヒト赤血球に対する溶血性は、従来から肝細胞癌の経カテーテル動脈塞栓療法(TAE)に使用されているO/Wエマルジョンよりも低く安全であることがわかった。 なお、調製法に2段階パンピング法を採用することにより、術中においてさえも簡便にかつ無菌的にW/O/Wエマルジョンを調製できるものと考えられる。また、調製時に使用した薬物,油相,水相及び添加物はすべて注射剤として使用実績のある物質のみである。 以上により、当研究者等は薬物包含性に優れ、安定でかつ生体に対する毒性が少ないW/O/Wエマルジョンを開発することができ、所期の目的を達することができた。このエマルジョンは、TAEに適するものと考えられる。今後は、動物実験による有効性,安全性を調べ、さらには臨床応用へと研究を進める予定である。
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Research Products
(1 results)