1996 Fiscal Year Annual Research Report
ビニルシクロプロパンの反応特性を活用した活性酸素消去薬の創製
Project/Area Number |
07672423
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
片岡 貞 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00082975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 正勝 生産開発科学研究所, 研究員 (30021380)
渡辺 真一 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (40275095)
岩間 哲男 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (10254252)
清水 洋 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教授 (00082983)
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Keywords | ビニルシクロプロパン / スルホニウム塩 / 硫黄イソド / 含硫黄複素環化合物 / 活性酸素消去作用薬 |
Research Abstract |
1.複素環ビニルシクロプロパン誘導体の合成:N-メチルベンゾチアジノンにN-クロロスクシンイミドを作用させてα-クロロスルフィドを生成させた後、種々のブタジエン化合物とDiels-Alder反応させ、橋頭位がスルホニオ基である双環状スルホニウム塩を合成した。この塩を還元又は塩基処理して系中でシリドを発生させ、これの[2, 3]シグマトロピー転位によってベンゾチアジノンスピロシクロプロパンを合成した。 2.複素環ビニルシクロプロパン化合物の反応:ベンゾチアジノンスピロビニルシクロプロパン化合物にジフェニルジセレニド存在下可視光を照射してフェニルセレニルラジカルを発生させ、本ラジカルがビニル基に付加して開始されるラジカル反応を酸素、アルケン、アルキンなどと行い、ビニル基の置換した5員環を生成する反応を見出した。ベンゾチアジノンかんの硫黄を酸化して得られるスルホキシドをp-トルエンスルホン酸存在下無水酢酸と加熱したり、塩化メチレン中室温で無水トリフルオロ酢酸し反応させると、ビニルシクロプロパン基がシクロペンタジエン、メチレンシクロペンテンや開環したペンタジエノールなどのジエンに変化した。 3.複素環ビニルシクロプロパン誘導体の活性酸素消去作用の測定:合成したベンゾチアジノンスピロビニルシクロプロパン誘導体を白血球を用いた貧食刺激、遊走刺激、PKC刺激などによる活性酸素酸性に対する影響を化学発光法にてスクリーニングした。ある種の化合物には活性酸素消去作用が見出された。
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[Publications] Tasashi Kataoka: "Synthesis and Reactions of Lactam Sulfonium Salts with a Sulfonio Bridgehead. Part I." J. Chem. Soc. Perkin Transactions 1. (in press). (1997)
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[Publications] Tetsuo Iwama: "Acid-promoted Isomerisation of 1-Acceptor-1-sulfenyl-sub-stituted 2-Vinylcyclopeopanes with C_1-C_2 Bond Fission" J. Chem. Soc. Perkin Transactions 1. (in press). (1997)
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[Publications] Tasashi Kataoka: "Synthesis and Reactions of Lactam Sulfonium Salts with a Sulfonio Bridgehead. II." Chem. Pharm. Bull.45. 265-271 (1997)