1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672435
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Research Institution | YAMAGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉澤 信夫 山形大学, 医学部, 教授 (40085808)
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Keywords | Curriculum Evaluation / Undergroduate Education / Dentistry and Oral Surgery |
Research Abstract |
[目的]授業に対する学生の評価システムを構築する目的の一部として,本学医学部第4学年次における歯科口腔外科学の系統講義終了直後に毎回,華表の方法に準拠した無記名アンケートを実施している。今回はその6項目5段階評価の成績が,総合評価(100点満点)と相関するかどうかについて検討した。 [方法]1994年度第4学年の学生数は97名で,授業回数は学生自身による演習2回を含め28回であった。出欠は原則としてとらなかったが,初回,第2回および目算で70%以下と担当者が推定した場合にはカードを配布してチェックした。アンケートの様式は講義に対する興味,視聴覚の使い方,講義資料(プリント),講義内容の説明など6項目に関して各々5段階評価させるほかに,総合評価として100点満点で求める第7項目を追加してある。このうち系統講義に対する評価をよく反映すると思われる「講義に対する興味」と「講義内容の説明」について重点的に検討した。回収率は最多70%(72%)、最小38(39%)で,当初70%を越えた回収率は授業を重ねるごとに低下し,後半は40〜50%を上下する程度になった。[結果および考察]アンケートの6項目に対する5段階評価のうち,上位2段階すなわち高い評価の比率と総合評価との関係を講義回数系列で観察したところ,高い評価と総合評価はきわめてよく相関していた。また「講義に対する興味」の高い評価と総合評価との関係,さらに「講義内容の説明」に対する高い評価と総合評価との関係についても,強い相関が認められた。したがって総合評価の素点には,かなりの信頼性があるものと考えられた。しかし最終回の講義の際、時間の一部をさいて系統講義28回全体の評価を,あらためて記名により求めたところ,無記名の各回総合評価とは部分的に矛盾する結果が得られた。したがって授業終了後,時間を長くおいて評価を求めることには問題があるものと考えられた。
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