1996 Fiscal Year Annual Research Report
プライマリ・ケア教育における学外実習(診療所実習)の有用性に関する研究
Project/Area Number |
07672442
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
奥野 正孝 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10224164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 隆司 岐阜県久瀬村診療所, 所長
井上 和男 自治医科大学, 医学部, 講師 (70275709)
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Keywords | プライマリ・ケア教育 / 学外実習 / 早期体験実習 |
Research Abstract |
1.学外実習(診療所実習)調査 今年度まで13年間行われてきた、5・6年生に対する学外実習(診療所実習)において、実習後に提出された学生の報告書試料から、実施した実習内容(医療活動・保健活動・福祉活動・その他)を抽出し、さらにそれらがプライマリ・ケアの5原則である、近接性、包括性、協調性、継続性、責任性のどれに該当するかを分類した結果、実習内容が5原則の各要素を数多く含んでおり、学外実習(診療所実習)がプライマリ・ケア教育に適するものであることが明らかになった。 2.学習効果(学生のプライマリ・ケアに対する知識習得・意識変化)調査 実習を通じての意識変化については、本学で新入生全員に対して実施しているへき地診療所等での早期体験学習が学生の意識にもたらす影響を、実習前後に行う、医療に対する意識変化の調査を行った。その結果、早期体験学習前後で、医師をより身近に感じ、地域住民や地域(へき地)に対して、良好な意識の変化が見られる等、早期体験学習の効果が明らかになった。 3.教育を行う診療所医師の教員としての適性の評価 医師の教員としての適性を評価するために、診療所医師の自己評価、学生による教員評価を行った結果、現場での勤務期間の長さ、学生を教育した機会の多さ等が評価を高めていることが明らかになった。さらに、大学に来ての教育の機会や教員同士が話し合う機会を多く持つことが、教育内容の質を高め、均質化するために重要であることがわかった。
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