1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07672448
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
陣野 吉廣 長崎大学, 医学部, 講師 (20179097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
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Keywords | H19 / インプロンティング / メチレーション / paternal-specific imprint |
Research Abstract |
ゲノム刷り込み機構解明の一環として、H19 biallelic expressionを示す絨毛とmonoallelic expressionを示す絨毛を利用して、functional imprintingの確立に重要なトランスの因子(恐らく転写抑制因子)を単離することを本研究の目的とした。遺伝子単離に着手する前に、ストラテジーの基となった仮定の確からしさを検討する目的で、H19遺伝子領域のシスの変化(メチレーション)を解析し以下の知見を得た。 1.ヒトH19の父親由来アレル特異的発現の基礎となると考えられているプロモーター領域及びそのすぐ上流は胎盤では低メチル化の状態で、この考えを否定した。 2.代わりに、H19転写開始点より2kb上流から3.5kb上流にわたって50%メチレーションを示す部位を見いだした。 3.独自に見いだした多型を用いて、この領域のメチル化が父親由来アレル特異的であることを確認した。 4.また、このメチル化はsperm DNAにも存在し、paterna-specific imprintの候補となり得ると考えられた。 5.一次構造決定により、この部位は400bpを単位とする3.5回繰り返しから成る特徴的繰り返し構造をとっていた。 6.マウスで同定されているpaternal-specific imprintを受ける領域の配列とhomologyを示さなかった。 以上の知見はH19 expressionのbiallelicからmonoallelicへのswitchingがシスの変化よりむしろトランスの変化によってよく説明されることを支持するとともに、インプリンティングのメカニズムおよびその進化的側面を考察する上での重要な示唆を含む。
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