1995 Fiscal Year Annual Research Report
高脂血症患者のアポA-IV遺伝子多型性に関する研究
Project/Area Number |
07672485
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清島 満 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (10171315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 昭夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (30208384)
斉藤 邦明 岐阜大学, 医学部, 助手 (80262765)
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Keywords | アポA-IV / 遺伝子多型性 / 高脂血症 |
Research Abstract |
今年度は高脂血症患者のアポA-IV遺伝子多型性の特徴を検討する前段階として、日本人健常者の遺伝子多型性について検討した。現在までアポA-IV遺伝子多型性については数種類の存在が欧米を中心に報告されているが、本研究においてはそのうちの2種類について検討した。125名の健常者の血液よりDNAを抽出し、さらに目的とするアポA-IV遺伝子領域をPCRにて増幅させた。このPCR product(222 bp)を制限酵素Hinf IあるいはPvu IIにて処理し、それぞれアポA-IV遺伝子のcodon 347と360の変異頻度を調べた。まずcodon 347については欧米の報告と異なり、全例が347Thr/347Thrのwild typeであり、これはdirect sequencingにおいても確認した。一方codon 360の変異に関しては、これは蛋白レベルにおけるアポA-IV-1とA-IV-2のイソ型として認識され、しかもそれぞれのリポ蛋白代謝における作用も異なっているとされており、本研究において最も明らかにしたい点でもある。今回のRFLPの検討では、131例のうち25例に360His/360Glnのヘテロ型判定されたが、蛋白レベルのイソフォームを等電点電気泳動によっても確認する予定である。いずれにしてもこの変異も欧米の報告と比較してwild typeが多い結果となったが、PCRのprimerの条件を新たに設定し直して確認中である。本年度は種々のタイプの高脂血症患者においてこれらの変異頻度を明らかにし、健常者の変異頻度と比較検討を行う予定である。もしその頻度に差があるならば、高脂血症の遺伝的原因の一つとして把握されるであろう。
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[Publications] Mitsuru Seishima, et al.: "Reduced intestinal apo A-IV mRNA levels in patients with liver cirrhosis" Intern′t Hepatol. Commun.4. 153-159 (1995)
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[Publications] Mitsuru Seishima, et al.: "Reduction of intestinal apo A-IV mRNA levels in the cirrhotic rat" J. Gastroenterol. Hepatol.(in press).
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[Publications] Masato Nishimura, et al.: "The effects of lipid administration on lymphatic apo A-IV and apo B outputs and on their syntheses" Am. J. Physiol.(in press).