1996 Fiscal Year Annual Research Report
尿中プロティンプロフィルによる腎尿路泌尿系疾患の病態検査診断の確立
Project/Area Number |
07672496
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Research Institution | Jichi Medical School (JMS) |
Principal Investigator |
河合 忠 自治医科大学, 医学部, 教授 (60048957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 喜久 自治医科大学, 医学部, 助教授 (20129026)
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Keywords | protein 1 / α2-マクログロブリン / クララ細胞 / 塩基性胎児蛋白 / RPPHS / PSA / 尿中プロティンプロフィル |
Research Abstract |
本年度もおおむね順調に進められ、応分の研究成果を得た。本研究では個々の尿中成分の病態検査学的な意義、および機能の追求がなされ、これを基礎に今後の尿中プロテインプロフィル診断システムの礎が築かれた。更に尿中蛋白、ことにProtein 1の基礎、臨床研究の発展が導かれた。 Protein 1に関する研究ではa)Recombinant Protein 1を作製して、Phospholipase A2,PhospholipaseCの機能を制御することを、世界で初めて明らかにした。尿から精製したNative Protein 1に対するモノクローナル抗体を作製、現在エビトープ解析を行っている。b)Protein 1に対するモノクローナル抗体を用いて、前立腺、および女性の前立腺相当組織(Skene's Gland)にProtein 1が局在することを、免疫組織化学的に証明した。c)喫煙者の血清および肺胞洗浄液Protein 1濃度は、非喫煙者に比べいずれも低値となが、産生細胞であるClara cellの細胞数、産生量が減少していることを、免疫化学的染色により突き止めた。α2-マクログロブリンに関する研究では、ラテックス凝集反応法を用いて、尿中α2-マクログロブリン測定法を確立、安定性、基準範囲の設定を行った。また、塩基性胎児蛋白(BFP)測定法の基礎評価の過程で、新たに精漿中に多量に存在し、胎児から精製されたBFPと構造的に同一であることを示した。尿中動態では種々の疾患で増加が見られ、尿BFPは非特異的腫瘍、炎症マーカーであることを明らかにした。このほか未発表であるが、尿中PSAの動態の研究を行い、主要成分遊離型であること、日内変動、射精の尿中濃度への影響、基準範囲などを設定した。 尿中蛋白プロフィルについては、これらの研究成果を体系化するものであるが、現在、主要成分の基準範囲も設定ができ、依頼、報告書を作成して今後、実際の臨床応用に着手する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] R Okutani: "preparation and characyerization of human recombinant protein 1" Eur J Clin Chem Clin Biochem. 34. 691-696 (1996)
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[Publications] M.Zaviacic: "Immuno chemical localization of human protein 1 in the female and male prostate" Histochem J. (印刷中). (1997)
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[Publications] N Shizuko: "Human clara cells are decreased by smoking" Eur Respi J. (in press). (1997)
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[Publications] Y Itoh: "Serum protein standardization in Japan" J Clin Lab Analysis. (in press). (1997)
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[Publications] 山口哲司: "尿中α2-マクログロブリンのラテックス免疫比濁測定法の確立" 臨床検査. 40. 855-858 (1996)