1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本における外国人看護婦への研究の現状と研修プログラムの検討
Project/Area Number |
07672516
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
坂口 千鶴 日本赤十字看護大学, 講師 (60248862)
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Keywords | 外国人看護婦 / 研修プログラム |
Research Abstract |
外国人看護婦への研修の現状について、看護研修に関わった経験のある看護教育者、看護管理者5名に面接を依頼し、看護研修生の受け入れ状況、研修内容、研修中の問題等についての情報を得ると同時に、外国人看護婦への内外の文献を検討した。その結果、善哉の日本の看護研修生の研修状況は以下であった。 研修生の受け入れに関する経過は、途上国と日本の外務省の2カ国間協定に基づき、日本への受け入れを行い、その後厚生省国際課より国際協力事業団(JICA)に依頼される。その後JICA支所のメンバー、学識経験者、エキスパートと呼ばれる看護の海外経験者でプロジェクト・チームを組み5〜7年間のマスタープランを計画する。実際、研修を担当する機関は,厚生省看護研修研究所と財団法人国際交流協会が主に行っている。 厚生省看護研修研究所の場合は、看護大学の教員や行政機関からの研修生が多く、期間も2、3週間から4ケ月、6ケ月とそれぞれの目的に応じて違いがある。これらの研修生は、帰国後自国で看護大学の設立の準備を行い、その指導者を育成する役割のある人達である。日本語研修はなくコ-デイネーターと称して通訳がつき、年間10名程度が参加する。 国際看護交流協会の研修生は、小児、母性といった専門分野をもつ臨床看護婦で、自国で病院建設や技術、知識の発展に貢献する役割をもつ人達である。約1年間の期間で実施され、年間約20名の参加者がある。前半期は、東海大が研究生を受け入れ、大学の学生寮で生活しながら、語学研修を行う。その後、看護に関する講義を受け、6ケ月間の各実習病院での研修に入る。研修の評価は、エキスパート・グループが各国へ派遣され、実施中に調査団を送り援助基本をもとに、マスタープランの中間評価を行い、その後最終評価を行い、援助期間を延長するかどうかを検討する。 以上の結果より、看護婦研修生(特に発展途上国における)を受け入れるシステムの概要についてはわかったが、その具体的な実習の内容や指導上の問題点、研修生のニーズを満たしているかについては報告されていないのが現状である。
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