1996 Fiscal Year Annual Research Report
日本における外国人看護婦への研修の現状と研修プログラムの検討
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07672516
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Research Institution | The Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
坂口 千鶴 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (60248862)
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Keywords | 外国人看護婦 / 研修プログラム |
Research Abstract |
今年度の研究で実際の研究フィールドとして、看護系短期大学でのT国の研修生受け入れプログラムに参加し、9月から研修を行っている研修生7名(このうち2人が通訳を兼任している)を対象に10月下旬に非公式的な半構成的面接を行う機会を得た。2名の日本側指導者に対しても非公式的な面接を行うことができた。 これらの研修生の属性は、自国で看護資格を持ち、看護歴が10年以上ある30代〜50代の看護婦であり、現在は地域で働いている。対象は、全員既婚者で、家族を自国に残している。研修の内容については、附属病院の各病棟でロ-テーションを行いながら進んでいた。 身体的症状、精神的症状についての訴えはなかったが、家族(特に子供)を心配している対象がいた。生活習慣については、大学構内に宿舎があり、各自の個室と台所、リビングルーム、風呂、トイレ等が設置してあり、対象達のペースで過ごすことができていた。また、食材も対象自身が調達し、作ることができていた。コミュニケーションについては、研修生のうち2名が、日本語を1年程度学習し日常会話ができ通訳を兼任していたが、質問が理解されていない場合もあった。他の対象は全く日本語を話すことができず、1名は英語が少し話せる程度とのことで、面接は主にこの通訳が答える場面が多くかった。研修プログラムの内容がどこまで理解されているのかは問題であると考えられる。対人関係について、対象同士が同じ場所にいる等から安心感が得られ、指導者との関係も良好と思われた。 研修の成果については、帰国前の研修者に面接する機会が得られなかったため、研修のプログラムの評価について指導者よりデータ収集の段階である。
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