1996 Fiscal Year Annual Research Report
身体的問題を持つ人達の抑うつスクリーニングスケールの開発
Project/Area Number |
07672539
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩瀬 信夫 筑波大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40232673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比嘉 勇人 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 講師 (70267871)
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Keywords | 抑うつ / スクーリングスケール / GDS / SDS / STAI / POMS / 若年層 |
Research Abstract |
平成7年度においてGDSJの信頼性はクロンバッハのアルファ、折半法ともに十分な証明がされた。また、SDS、STAIとの併存妥当性も証明され使用が可能なものであることが明らかになった。しかし、GDSJは臨床的には使用しやすい2項回答紙であるため、各質問項目の分析には順位相関しか求められず、平成8年度においては30項目4者択一の質問紙に改善した(GDSJR)。HRSDは質問紙の作成のためのツールとしては面接法であるので除外し、POMSとSDSを因子の検討、併存妥当性の検討に用いることにした。 結果:SDSJRの信頼係数α=0.962、折半法=0.9478、再テスト法=0.8350と信頼性の証明がされた。また、SDSとはr=0.8373、POMSのD因子とはr=0.8017、V因子とはr=-0.7606、C因子とは0.7374という値を得た。これはGDSJRが抑鬱と同時に生気のなさ、衝動性を含んで評価していることを示し、臨床上も有用な要素を含んでいることを示唆している。 次に、POMSのD因子を中心にGDSJRの質問項目の相関係数の高いものを選択し15項目を精選し、信頼係数、併存妥当性のシミュレーションを行った。その結果クロンバッハα=0.9163、折半法=0.9184、SDSとの相関係数r=0.8532、POMSのD因子とはr=0.8488、V因子とはr=-0.7898、C因子とはr=0.7393、TA因子とはr=0.7391と抑鬱およびそれに関連する生気のなさ、衝動性、不安についてGDSJRよりもより強い妥当性が証明された。15EA04:今後、若年者を対象に正確な信頼性妥当性の検証を行い、より実用性の高いツールにするために9年度においても試験を重ね、10月までに一応の目処を立てたいと考えている。
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