1996 Fiscal Year Annual Research Report
家族看護学の視点から病障害児の入院、療養が同胞に与える影響と地域支援ネットワーク
Project/Area Number |
07672544
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
泊 祐子 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (60197910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 清美 広島県立保健福祉短期大学看護学科, 講師 (20280183)
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Keywords | 障害児 / きょうだい / 家族看護 / 観察 |
Research Abstract |
障害児の家族に関する欧米でなされた研究は,親や健常なきょうだいに対する面接から引き出され,面接調査では対立する結果が見いだされた.それらの研究の積み重ねから研究上の問題点が指摘され,調査の方法,分析手法の整備の必要性を確認している.日本においては,中西らが児童心理学とその近接領域のきょうだいに関する研究を概括し,障害児の陰に隠されている健常きょうだいの心理的問題についてより関心がもたれるべきであると指摘した。きょうだい関係を親など第三者からの情報で判断するには疑問が残った.ジョージア大学のBrody,Stoneman(1987,1991)らが、一連の研究の中で,1983年から精神発達遅滞児とのきょうだいの相互作用を家庭での遊び場面で役割行動について報告していたので,この方法を参考にきょうだいの関係をおもちゃ遊び,ビデオ視聴,おやつの三場面をビデオに撮影し観察にて調査を行った.併せて母親に面接を行い,障害児をもつ家族が,子育てをしていく上で生じる問題を明らかにした. 今回の結果は,Brodyらの結果と異なりきょうだいの役割の逆転現象はみられなかった.3場面において,相互作用の働きかける行動はビデオ場面では,障害児が多く働きかけ,おもちゃ遊び場面では健常児が働きかける行動を起こしていた.おやつ場面ではその中間であった.
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Research Products
(1 results)