1995 Fiscal Year Annual Research Report
キサンタンガムの分子構造に由来する物理・化学的性質と抗酸化性の関係
Project/Area Number |
07680038
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
島田 和子 山口女子大学, 家政学部, 教授 (70145936)
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Keywords | キサンタンガム / 抗酸化物質 / キレート作用 / 鉄結合能 / 溶存酸素 / エマルション / 粘度 |
Research Abstract |
エマルション系におけるキサンタンガムの抗酸化能を調べるために,これまで過酸化物価とTBA値で評価してきた.しかし,これらの方法は結果がでるまでに長時間を要する.そこで,迅速な測定法である溶存酸素測定法の検討をおこない,Fe^<2+>添加濃度,多糖濃度等の条件を確立した.キサンタンガムとその他の多糖の抗酸化力の有無,その抗酸化力について調べたところ,キサンタンガム>ペクチン>グア-ガム≧トラガントガムの順で溶存酸素の減少が抑えられ,キサンタンガムが最も強い抗酸化力を示した.これら多糖のFe^<2+>結合能を調べると,キサンタンガムはpH4〜6において他の多糖に比べて強い鉄結合能を持ち,ペクチンpH5〜6,トラガントガムはpH6において鉄結合能を保持していた.中性多糖であるグア-ガムは鉄結合能がなかった.このような多糖の鉄結合能は溶存酸素減少速度すなわち抗酸化能と対応しており,キサンタンガムの強い抗酸化力はそのキレート作用に起因していると推察された.エマルションの水相の粘性の抗酸化に対する影響を調べるために,鉄結合能のないグア-ガムの濃度(粘度)と溶存酸素減少速度との関係を調べたところ,水相の粘度が上昇するにつれて溶存酸素の減少が抑えられたが,同粘度のキサンタンガムに比べて抑制力は弱かった.さらに,エマルションの油粒子のサイズの影響について調べたところ,抗酸化性との関連は認められなかった.以上の結果より,キサンタンガムの強い抗酸化能はまず第一に高いキレート能による金属不活性作用によるものであり,付加的に高い粘性も抗酸化に寄与していることが明らかとなった.
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