1995 Fiscal Year Annual Research Report
新しい食品成分間相互作用によるビタミンE増強効果に関する研究
Project/Area Number |
07680051
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
山下 かなへ 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (40080113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 佳恵 椙山女学園大学, 生活科学部, 助手 (50257573)
大澤 俊彦 名古屋大学, 農学部, 教授 (00115536)
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Keywords | ゴマリグナン物質 / セサミノール / セサミン / α-トコフェロール / α-トコトリエノール / γ-トコトリエノール / δ-トコトリエノール / ラット |
Research Abstract |
1.α-トコフェロールとゴマリグナン物質との相乗効果におけるゴマリグナン物質の有効濃度を検討した。 1)セサミノールの添加量を0.05,0.1,0.2%について検討したところ、0.05%より0.1,0.2%添加群の方が生体内トコフェロール上昇効果は大きかったが、0.1%と0.2%の間には有意差はなかった。報告者らは、これまでの研究で0.2%を用いたが、0.1%で十分であることが判った。 2)セサミンの添加量を0.1,0.2,0.5%について検討したところ、0.1%より0.2%の方が効果は大きかった。0.5%添加群は0.2%添加群より効果が少ないという結果になった。しかし、セサミンの生理効果を研究している他の研究者は0.5%かそれ以上を用いているので、セサミンについてはもう一度検討する予定である。 2.α-、γ-、δ-トコトリエノールとα-トコフェロールを含む混合物(T-mix)とゴマリグナン物質の相乗効果について検討した。 1)T-mixを20mg,又は50mg/kg diet含有する飼料でラットを飼育したところ、20mg群では明らかにビタミンE欠乏状態を示し、50mg群もやや欠乏状態であった。生体内にはα-トコフェロールと極々微量のα-トコトリエノールが検出されたが、γ-及びδ-は検出されなかった。 2)T-mixと同時にセサミノール又はセサミンを添加するとセサミノール添加でα-トコフェロール量は2〜3倍上昇し、セサミン添加では1.5倍上昇した。α-トコトリエノールも極微量ではあるが、ゴマリグナン添加で上昇した。 平成7年度備品購入予定として[シッパーユニット160L(島津)]を申請したが、予定を変更して[LCコントローラー(島津)]を購入した。
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[Publications] 山下かなへ: "生体内トコフェロールの局在に及ぼすゴマ投与の影響" ビタミンE研究の進歩VI. 122-127 (1996)
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[Publications] K. Yamashita: "Sesame Seed and Its Lignans Produce Marked Enhancement of Vitamin E Activity in Rats fed a Low α-Tocopherol Diet" Lipids. 30. 1019-1028 (1995)
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[Publications] 山下かなへ: "トコフェロール同族体とセサモ-ル・ビタミンCとの相互作用" ビタミンE研究の進歩V. 45-50 (1995)
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[Publications] 今井具子: "生体内トコフェロールに及ぼすゴマ投与の影響" 日本家政学会誌. 46. 627-633 (1995)
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[Publications] 飯塚佳恵: "ラットを用いた植物油脂類のビタミンE活性の比較" 椙山女学園大学研究論集. 26. 25-31 (1995)
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[Publications] 飯塚佳恵: "ゴマリグナン物質のラット生体内α-トコフェロール濃度増強効果に対するリグナンの種類およびトコフェロール濃度の影響" 日本栄養・食糧学会誌. (掲載予定).