1995 Fiscal Year Annual Research Report
地域別にみた住情報トピックスの特徴分析 -アメリカの州立大学が地域に提供する住情報サービスに関する研究
Project/Area Number |
07680053
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Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
Principal Investigator |
一棟 宏子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (70090719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 治代 大手前女子短期大学, 生活文化科, 助教授 (40029187)
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Keywords | アメリカ / 州立大学 / コ-ポラティブ・エクステンション / 住情報トピックス / 住情報量 / 地域別特徴 |
Research Abstract |
本研究は、アメリカの州立大学付属社会教育機関であるCooporative Extension Servicesが地域に提供する住情報について考察したものである。46大学から収集した2414件の住情報について、地域別に情報量と内容の特徴を検討した。地域は、アメリカの気候条件を考慮し、北東部(12大学)、北中部(15大学)、北西部(2大学)、南東部(2大学)、南中部(15大学)、南西部(0)の6地域に分類した。 北部と南部で提供された情報量を比較すると、1大学当たりそれぞれ50.4と48.9で、ほとんど差はないが、内容別にみると以下のような違いが認められた。(1)南部では、住居管理と住居計画だけで6割近くを占め、環境を加えた3部門に8割の情報が集中している。中でも、掃除や手入れの大切さ、家具や床などの部位別手入れ法、塗装や壁紙の張り替え、機器類の選択、修理など、特に家庭でできることやDIYに必要な実際的な知識をわかりやすく伝えること、また、収納や台所計画、カーペット・家具の選択・配置などインテリアデザインに重点がおかれている。(2)北部でも住居管理の情報が最も多いが、環境、住居計画、設備の4部門で8割程度を占めている。内容は屋根、壁、基礎まわり、コ-キングなど住宅のメンテナンスと修理が中心であり、家具の手入れ法についても南部同様に情報量は多い。厳しい冬の寒さを反映して、テグリーディや熱損失に関する基礎的知識から太陽熱利用、耐寒用チェックリストまで内容は多岐にわたり、暖房設備やインテリア、光熱費にも防寒と同時に、経費・エネルギーの節約に関連した情報が多いのが特徴である。また、冬季には住居内が閉鎖的になりやすいため、換気、室内空気質、湿気、結露に関する情報は、南部に比べかなり多い。(3)日本と異なった特徴をもった情報トピックスを抽出し、翻訳してその内容を検討した。
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