1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680100
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
杉原 隆 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60015724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和彦 山梨大学, 教育学部, 助教授 (80217835)
森 司朗 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (80200369)
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Keywords | 有能感 / 幼児 / 運動遊び / 自己概念 / 活動量 |
Research Abstract |
本研究は、統制群を持つ事前・事後計画により、運動遊びが自己概念の形成とパーソナリティに与える影響を実験的な手法により明らかにする目的で計画された。平成7年度は、実験群として、年長児を対象に有能感を高めるように工夫された運動遊びを指導し、その前後での有能感とパーソナリティの測定、指導中での活動量の測定を行い、それらがどのように変化するかを多角的に調査することを目的とした。 本年度は甲府市内の幼稚園の年長児を対象に6月に運動に関する有能感、教師による幼児の行動評定、親から見た子どものイメージに関してのプレテストを実施した。その後、10月から11月にかけて運動遊びの指導を行い、12月にポストテストを実施し、運動指導実施前後での各調査の得点の変化を検討した。また、活動量として運動指導実施中に降園から登園までの歩数と登園から降園までの歩数を計測した。 その結果、幼児の中に運動に関する有能感の高い幼児、低い幼児が存在していることが認められた。また、プレテストに関して有能感と親から見た子どものイメージにおいては「精神テンポ」の項目に、また、教師による行動評価に関しては「運動の消極性」の項目との間に有意な相関が認められた。さらに、活動量と他の検査との関連に関しては、登園から降園までの歩数では親のイメージの「健康」の項目の間に、また、降園から登園までの歩数に関しては、教師評価の中との「運動の積極性」の間に有意な正の低い相関が認められ、「運動の消極性」の項目と親のイメージの「健康」の項目の間に有意な低い負の相関がとみめられた。運動指導実施前後での各検査の得点に関しては、教師評定の5項目、全項目とも実施前より実施後の方が有意に得点が高くなっていた。しかしながら、他の検査に関しては変化は認められなかった。
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