1996 Fiscal Year Annual Research Report
SPECT脳血流量測定法による把持運動中の把握力調節に関わる脳機能局在の検索
Project/Area Number |
07680113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村瀬 智彦 大阪大学, 健康体育部, 助手 (80263333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 恒彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70237733)
生田 香明 大阪大学, 健康体育部, 教授 (70012507)
川合 悟 帝塚山短期大学, 家庭生活学科, 助教授 (90177634)
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Keywords | SPECT / 精密把握運動 / 局所血流量 / 把握力 / 指 / 重量 |
Research Abstract |
平成8年度は、昨年度に収集したSPECT画像データの分析と統計的処理、把握力や筋活動データの分析と処理、および結果のまとめと報告書の作成に時間が費やされた。 一定重量の物体の繰り返し持ち上げ運動に関する実験からは、新しい知見として対側の大脳皮質主運動野、主感覚野および補足運動野の本運動への関わりが統計的に示されたこと、そして小脳および大脳基底核の関わりが予想されたが、これらの領域での血流増加は認められなかったことの2点であった。 一定重量での場合と重量が不意に変化する場合とを比較した実験からの新しい知見としては、対側の帯状回の一部、および同側の頭頂葉の一部で統計的に有意な血流増加が認められたこと、予測された小脳の関わりが、この実験でも見られなかったことであった。小脳や大脳基底核で予測に反する結果となった理由は、実際にこれらの領域が本運動には関わらないこと、または関わっても血流量の変化が少なくSPECTではそれが検知できなかったことが考えられる。これを検証するために、われわれは現在PETを使用してより詳細な研究を計画している。
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