1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680131
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
中塘 二三生 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (50079125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 喜代次 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50163514)
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Keywords | 六弗化硫黄希釈法 / 身体組成 / 体積 / 妥当性 / 成人男女 |
Research Abstract |
本研究は、水中体重秤量法による体積および身体組成を妥当基準として、SH希釈法による成人の体積と身体組成評価の有用性について、以下のごとく検討した. 1.SH希釈法の妥当性 対象は、18から64歳までの男性60名と女性90名である。SH希釈法による体積は、2回の測定値間に、高い再現性(男性r=0.9997、女性r=0.9997:以下同順)を示し、また基準値に対しても高い相関関係(r=0.008、r=0.999)が認められた.その値は、基準値よりも1.3%の有意な高値を示したものの、従来の機器に比べて小さな差異であった。しかしなら、この差を体脂肪率に換算すれば、有意な過大評価となった.これらの結果から、SH希釈法による身体組成の評価には、補正式が必要であることが示唆された. 2.補正式の作成とその交差妥当性 ここでは基準値を基に補正式を作成し、同式における交差妥当性を前述の対象とは異なる男性30名と女性41名について検討を加えた.その結果、SH希釈法は、補正式を利用することによって、例えば体脂肪率(19.1±5.9%、28.6±9.8%)は基準値(19.4±5.8%、30.6±6.6%)と概ね同値を示し、身体組成評価にも利用できる可能性を有することが認められた. 3.補正式の提案 本研究では、全対象でのデータを利用して、SH希釈法による体積から体密度(Db、g/ml)を求める補正式Db=Wt/(1.0002V-0.975)、(r=0.998、SEE=0.613)を開発した。ただし、Wtは体重(kg)、VはSH希釈法による体積(残気量を減じた値、1)を示す.ちなみに、同式を用いた身体組成は、基準値との間に高い相関関係(体脂肪率:r=0.799、r=0.775;除脂肪体重:r=0.911、r=0.836)を示し、既方法に加えて新たな評価法になり得ることが認められた.今後は、本研究で提案した補正式を用いたSH法による身体組成の有用性ついて、若年者からも検討することを計画(平成8年年度、継続)している。
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