1995 Fiscal Year Annual Research Report
完新世における砂州地形の発達過程人と人間活動の変遷に関する研究
Project/Area Number |
07680192
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Shonan Kokusai Women's Junior College |
Principal Investigator |
松原 彰子 湘南国際女子短期大学, 国際教養学科, 助教授 (20239065)
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Keywords | 海岸低地 / 砂州地形 / 完新世 / 地形発達史 / 有孔虫化石群集 / 遺跡分布 / 古環境復元 / barrier islands |
Research Abstract |
1.静清低地において、砂州地形を中心とした地形発達過程を考察するための地形・地質調査を行った。 (1)静清低地の地形調査を行い,清水市押切で全長30mのオールコア・ボーリングを実施した。 (2)オールコア試料の層相を詳細に観察した上で,有孔虫・貝・花粉・珪藻などの化石分析のための試料を採取した。さらに,2層準について年代測定を行った。 (3)今回のボーリング調査によって,従来の研究では明確となっていなかった沖積層基底の基盤岩の存在を確認することができた。また,試料の詳細な観察によって,粘土層中に挟まれる砂の薄層が滞水層となって粘土中の水分を吸収し,粘土層のN値を高くしていることが明らかとなった。 (4)静清低地において遺跡発掘調査に参加し,地形条件(砂州地形)と遺跡の分布域・時代との関係についての資料を追加することができた。 2.房総半島南部の館山平野において,地形調査および有孔虫化石分析を行い,古環境変遷と砂州地形の発達過程を考察した。その結果,過去には報告例がなかった完新統中の有孔虫化石群集の特徴を明確にすることができた。さらに,すでに報告されている貝や造礁サンゴ化石との対比から,完新世における高温の沿岸水流入時期を復元することができた。 名古屋港および佐渡ヶ島中平野において採取されたボーリング試料の有孔虫化石分析を行い,それぞれの地域における古環境変遷を予察的に考察した。 4.北米東岸やオーストラリアのbarrier islandsに関する最新の研究成果を収集した。
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Research Products
(1 results)