1995 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトウェアの構造化を中心としたコンピュータリテラシー教育
Project/Area Number |
07680197
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
亀山 寛 静岡大学, 教育学部, 教授 (70022308)
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Keywords | コンピュータリテラシー / 情報基礎 / LOGO / 構造化プログラム / ソフトウェア教育 |
Research Abstract |
本研究は本年度と次年度の2年間に渡るものであり、本文はその最初の年の研究実績の報告である。現在までのLOGOを用いた教育実践の実態を把握するために、我国の小学校、中学校、高校におけるLOGOを用いた教育実践の論説を系統的に224件収録し、実践の実態を調査した。小学校における文献は30.4%であり、内容としては算数や学校裁量の時間などを活用して、プログラミングを中心としたコンピュータリテラシー教育が行われている。中学校における文献は30.8%であり、技術・家庭科の情報基礎でプログラミング教育の道具として多く活用されていることや、情報基礎のプログラミング教育においてはタートルグラフィックスを基礎とした動画・アニメーション・コンピュータ制御の教育が行われていることがわかった。LOGOのプログラミングの教育実践の75%は日本語化された命令を使って行われていることも明らかにできた。日本語化されたLOGOの教育環境はコンピュータリテラシー教育を容易にしているといえる。 次に教育実践の分析に基づいて、科学技術教育の立場で、最近のソフトウェア科学の進展を考慮しつつ、中学生を対象とした、情報科学や情報技術の基本を教え、ソフトウェアの構造化を中心としたコンピュータリテラシー教育の教育内容を確立するための、基本的な骨格を構成することができた。すなわち、最近のソフトウェア科学の成果を踏まえて、ソフトウェア教育を構造化し、構造化プログラムの原理的な部分(モジュール化と3制御構造)を核とした教育内容を構成できた。 LOGOを用いたソフトウェアの構造化を中心としたコンピュータリテラシー教育の中学校生徒用のテキストを現在作成中であり、現在そのプロトタイプはできている。このテキストの完全な完成は次年度の予定である。
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