1996 Fiscal Year Annual Research Report
バイオメカニクス的運動理解を重視した体育の教授-学習モデルの呈示
Project/Area Number |
07680267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
宗倉 啓 福井大学, 教育学部, 助教授 (20154685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20000086)
梅澤 章男 福井大学, 教育学部, 教授 (70151925)
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Keywords | バイオメカニクス / 側転 / 認知 / 運動表出 / 指導言語 / 教授行為 |
Research Abstract |
昨年度の研究より、未熟達者は、〔進行方向に対する身体の構えの方向、両腕の振り上げ・降り下ろし方、脚の振り出し方、着手の位置・両手指先の方向、着手時の視線、踏み切りから着手に至る間の股関節角度・腋角度、手の突き放し方、着足の位置〕など、バイオメカニクス的認知を意識化することが困難であったり、あるいは運動表出とのずれのあることが認められた。 そこで本年度(平成8年度)は、未熟達者の側転スキル習得プロセスを、教授行為が変容させ得るかについて実験的に検討を加えることを主たる研究課題とした。具体的には、側転の運動のメカニズムを学習者に伝えるための教授行為として「指導言語」に着目した。例えば〔進行方向に対する身体の構えの方向〕については、「両足のつま先を進行方向に向けてください」、また〔両腕の振り上げ・降り下ろし方〕については、「グリコのポ-ズのように両腕を上げ、下ろしてください」といったように、指示言語を9種類作成し、実験を行った。その結果、学習者の認知と運動表出との関係において以下のような点が明らかとなった。 1.これまでに経験のある動作や聞いたことのある指示内容については、十分な認知はされるが、動作はそれまでの経験に基づいた動作を顕著に変え得るほどではない。 2.それに対して、これまでに経験のない動作や聞いたことのない指示内容については、十分に認知されたうえ、その動作もそれまでの経験に基づいた動作を変え得た。 3.バイオメカニクス的知見に基づいた指導言語であっても、学習者の感覚的・知覚的な面から受け入れ易い表現が重要であることが明らかとなった。
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