認知科学的アプローチによる技術科教育用マルチメディア教材開発法の研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07680272
• Research Institution: Hyogo University of Teacher Education
• Principal Investigator: 松浦 正史 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40036447)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 橋本 孝之 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30026273)
• Keywords: 認知科学 / マルチメディア / 技術教育 / 教材

Research Abstract

技術科教育におけるマルチメディア教材の可能性を探求し、多くの知見を得た。本研究は3年間であったが、その間でもパソコンのマルチメディア環境は大きく変化し教材のマルチメディア化の可能性が極めて増大したと言える。
ハードウエアではCPUの高速化、内部メモリーの価格低下及び外部記憶装置の容量増大化及び高速化等の関連が大きい。
ソフトウエア関連ではCGソフト、映像化ソフト及びオーサリングソフトが入用である。種々検討した結果、CGソフトは技術科ではプリミティブを論理演算して形を創成する方法の方がよい。作成者の感覚ともよく一致しているので習熟も早いものと思われる。映像化ソフトはビデオショップがかなりの完成度があり、有用であった。オーサリングソフトはハイパーカードを画像まで利用可能に習熟することは容易なことではない。特に、この3つの関連ソフトを使いこなすことは容易なことではない。
また、一番問題で、これからノウハウを蓄積する必要があるのは生徒の認識過程に基づいてどのような方略で教材を作成するかと言うことである。これが今後の重要な課題である。

Research Products

• [Publications] 松浦 正史: "中学校技術科における言語連想をもちいた知識の構造化に関する研究" 日本産業技術教育学会誌. 35・2. 103-112 (1993)
• [Publications] 松浦 正史: "中学校技術家庭科の金属加工領域における切断作業の内的操作と外的行為に関する研究" 日本産業技術教育学会誌. 35・1. 7-15 (1993)
• [Publications] 松浦 正史: "技術的な問題の問題解決における修正行動に関する研究" 日本産業技術教育学会誌. 37・3. 171-178 (1995)
• [Publications] 松浦 正史: "中学校技術科の学習における認知と遂行に関する基礎的研究" 日本教科教育学会誌. 19・1. 23-32 (1996)
• [Publications] 松浦正史: "中学校技術科における形成的評価のための態度尺度作成の試み" 日本産業技術教育学会誌. 38・1. 17-27 (1996)
• [Publications] 松浦正史: "技術科の加工学習に対する生徒の意識とイメージに関する研究" 日本産業技術教育学会誌. 38・2. 103-110 (1996)
• [Publications] 松浦正史 他: "生徒の認識過程に基づく技術科の授業形成" 風間書房, 320 (1997)