1995 Fiscal Year Annual Research Report
知識獲得を視点にした社会科授業実践の体系化に関する理論構築
Project/Area Number |
07680273
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
中村 哲 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40091813)
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Keywords | 知識獲得 / データベース / 社会科教育 |
Research Abstract |
本年度においては、次のように研究が実施された。 (1)社会科授業事例データベースに蓄積されているレコードの調査と新レコードの入力を行った。 (2)社会科授業事例データベースに蓄積されている全国の附属小学校の研究紀要等に掲載されている各社会科授業案のレコードを検索し、分類対象の社会科授業案として292事例を抽出した。 (3)抽出した分類対象の社会科授業案を、知識獲得の内容(価値的知識・概念的知識・事実的知識・方法的知識)と知識獲得の方法(知識利用・知識習得・知識発展)の視点に基づいて12類型に分類した。 (4)12類型に属する社会科授業案を、さらに知識獲得の視点から分類し、社会科授業に関する体系枠を理論仮説として構築した。 このような研究過程において、知識獲得を視点にした社会科授業に関する体系枠を理論仮説として構築したところに本年度の研究成果の意義を見いださせる。しかし、理論仮説として構築した体系枠を、社会科授業事例データベースの附属小学校以外の授業事例による検証を実施できなかった。したがって、理論仮説としての体系枠の部分的修正と有効性の検証が課題になる。さらに、知識成長的授業事例が少ないので、それらの事例の調査と開発も必要とされる。 次年度においては、本年度の研究課題を踏まえて、附属小学校以外の授業事例に関するデータベースの開発が求められる。また、体系枠に基づく分析を促進し、わが国における小学校社会科の授業実践の傾向性と今後の課題を解明することが重要となる。
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