1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680274
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
赤松 純子 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (40141709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇高 順子 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60116994)
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Keywords | 水質汚濁 / 家庭科 / 総合授業 / 水循環 / 浄化 / 水量調節 / ライフスタイル / 水政策 |
Research Abstract |
生活排水による水質汚濁、有機溶媒による地下水汚染、地下水枯渇の問題等、水問題が変化拡大しており、社会システムの構築とともにライフスタイルの変革が求められている。これまでの学校教育では、水質汚濁の実態把握やライフスタイルに関する実践報告は見られるが、全体のシステムが把握できる学習内容でないために、優先順位の逆転や矛盾を引き起こす可能性さえみられた。そこで、水問題の政策をも含め一貫した方策の実践参加能力の育成まで包含する、家庭科を中心とした「総合授業:水」の開発をめざした。 7年度は、「「総合授業:水」の学習内容構想(第1・2報)」(投稿中)に基づいて、小学校における「総合授業:水」の授業内容をまとめた。具体的には、小学校で、五感での実態把握ができること等を学習到達目標にして、学習項目「I.水の浄化」の原理を把握するための実験として、水浄化の主役である土中微小生物の働きを確かめるために、生活から出る有機物の汚れ、殺菌剤入り洗浄剤他の生物への毒などの種々の汚れ付加実験を行った。また、「II.水の循環」では、河川・湖沼の水質汚濁の実態を把握するためのフィールドワークを、適切な調査地点・時間帯等の選び方をも含めて開発した。「III.水量調節(森林の保水力)」では森林の土の保水力等の実験を開発した。また、I〜IIIをとおして「IV.対策」の「してはいけないこと」がわかるように授業内容を整理するとともに、洗濯を中心とした正しい洗浄・排水の仕方とその原理を把握するための実験教材を開発した。その他に、「自分も加害者であることがわかる(便利な生活)、きまりが守れる、してはいけないことがわかる、いろいろな立場からの損得で考える」ことを学習到達目標として、過去および現在、また諸外国の事例に関する資料の収集整理をした。以上より小学校「総合授業:水」のワークシートを作成した。
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