1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680279
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中原 忠男 広島大学, 教育学部, 教授 (90034818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 正孝 広島大学, 教育学部, 助教授 (30186837)
今岡 光範 広島大学, 教育学部, 助教授 (20031817)
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Keywords | 表現体系 / 表象体系 / 数学的表現 / コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、中原の設定した算数・数学教育における10通りの表象様式に関して、各表象様式の記号論的、認知論的特性や、数学的概念の理解過程・問題解決過程・コミュニケーション過程における表象様式の役割、機能を解明することを目的としている。 本年度は、第1年次として次の3つの研究を行った。 (1)各表象様式の記号論的、認知論的特性の解明 これに関しては、先行研究の表現体系の研究成果を生かしながら、文献解釈的方法と実験的方法とを組み合わせて行った。後者については、小学生を対象にした調査問題を通して記号論的、認知論的特性の解明を進めている。 (2)数学的問題解決過程における表象様式の役割、機能 これに関しては、これまでの算数・数学教育における問題解決についての先行研究の文献解釈的方法と、小学生の問題解決過程を対象とする実験的方法とによって進めている。 (3)コミュニケーション過程における表象様式の役割、機能 これについては授業実践を分析し、数学的概念の構成過程における子どもたちのコミュニケーションが「分化・対立から対立減少型」「分化・対立から同意型」「分化・対立から統合的発展型」「分化・対立から拡張的発展型」の4つに類型化できることを指摘し、各々における表象様式の役割、機能を検討した。 本年度は研究の1年次であり、主要な研究結果は2年次になる。
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