1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
平井 宏昭 大阪府立大学, 農学部, 助手 (50173208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 源治郎 大阪府立大学, 農学部, 講師 (20081515)
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Keywords | コンピュータ / 栽培環境 / 教材開発 / 栽培実習教育 |
Research Abstract |
実習教育において,学生の関心を高めるための方法として,栽培試験区を設け,各区の生育調査や収量調査を行わせることが有効であることを先の調査で明らかにした.また,コンピュータの普及に対応して独自に開発したコンピュータ利用による気象観測システムを用いて実習を実施したところ,教育効果を上げるのに役立つことが分かった.これら両者を融合させて実習を行えば,さらに教育効果が増すものと期待できる.そこで,栽培実習教育の現場で使用可能なコンピュータによる環境計測のためのシステムの開発を進めた.そして,このシステムを栽培環境教育の場で有効利用するため,複数の作物について処理区を設け,生育調査および収量調査などを行った.平成7年度より検討したきたコンピュータ利用による栽培環境情報収集システムは,システムの統合化においてハード・ソフト両面から見直す必要が生した.したがって,当初計画のシステムの実現を進める一方,本年度は各機能を単独で利用することからはじめ,教材としての診断と評価を行うことにした.実習教育は前年度の検討により作成したモデルにしたがって行った.そして,栽培作物の管理中に得られる多くの栽培環境情報を適切な形で学生に提供するための方法,コンピュータの利用により学生の栽培に対する関心を高めるための方法などに注意を払いながら実習を進めた.学生にはコンピュータにより収集した栽培環境データと生育調査データから栽培環境と生育との関係についての理解を深めさせた.また,システムの高機能化を目指し,ホストコンピュータを新たに導入し,ノートパソコンとの間にローカルエリアネットの構築を試みた.これらの結果,栽培とコンピュータとが融合した実習モデルを構築することができ,現状では不完全ながらも多くの学生の興味をある程度高めることができた.今後,問題点を整理し,さらに教育効果を高める方法について検討する予定である.
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