1995 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ技術教育のためのマルチメディアによる仮想実験システムの構築
Project/Area Number |
07680295
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
後藤 豊 筑波技術短期大学, 電子情報学科, 教授 (90205617)
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Keywords | マイクロコンピュータ技術教育 / 仮想実験 / 教材作成 / マルチメディア |
Research Abstract |
コンピュータ技術教育において限られた時間数の中で効率よく授業を展開するために,従来の実機実験(ハードウェアを用いる実験)を,パソコンのモニタ画面上で仮想的に行うためのシステムを構築した.具体的にはマイクロプロセッサ(Z80CPU)のシミュレータ上で実行されるアセンブリ言語プログラムと,マルチメディアオーサリングツールで制作された仮想実験教材の間で,WindowsのDDE(Dynamic Data Exchange)リンクによるデータ交換を行うことによって仮想実験を実現した.今回開発したのは主として,パラレル入出カインターフェース実験とD/A,A/D変換の実験のための教材である.これらの仮想実験教材を用いれば,(1)発光ダイオード(LED)の点灯や点灯速度制御(2)7セグメントLEDへの表示(3)押しボタン/ディジタルスイッチの検出(4)信号機の制御(5)D/A変換器による任意波形の発生や文字の描画(6)A/D変換器による信号の取り込みと処理(7)雑音除去,等の実験が可能となる.このような仮想実験を行う利点として,(1)ハードウェアを用いないので“実験"が効率よく進められる(2)実験内容の変更や設置台数の増加に迅速に対応できる(3)プログラミング実習室で“実験"ができる(4)実機での実験前の予備実験として活用できる(5)スクリプトのプログラミング次第で多彩な教材が準備できる(6)講義のみが行われている教育現場で本システムのような仮想実験環境を作れば学生の理解が深まる,等が挙げられる.本仮想システムを実機実験を修復した2年次の学生10名に試用させ,アンケートにより感想を聞いてみたところ,仮想実験はおおむね肯定的に受けとめられていることが分かった.今後は実機実験を仮想実験で置き換えることによる教育効果について検討を深めるとともに,仮想実験を含むハイパー・実験テキストの制作に取り組みたい.
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