1995 Fiscal Year Annual Research Report
職業高校のカリキュラムにおける教科構成の実態に関する調査研究
Project/Area Number |
07680302
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
名取 一好 国立教育研究所, 教科教育研究部, 室長 (70026623)
|
Keywords | 職業高校 / カリキュラム / 教科構成 / 職業教育 |
Research Abstract |
今年度は、全国の工業高校から無作為に抽出した400校を対象としたカリキュラム編成及び教科構成の実態を把握するため、質問紙法による郵送調査を行った。また、先行研究の分析や特徴のある数校の訪問調査も実施した。 先行研究及び訪問調査の結果、工業高校においても新学習指導要領に基づく学科再編の動きが顕著であり、多様な学科の設置及び「産業技術科」などの総合的学科への転換も進んでいることが伺われた。現在、工業高校に設置されている学科は、小学科を含め約200学科、類型・コース等を含めると数100にわたる。こうした学科等の多様化は、教育課程表、中でも選択方法及び選択科目の多様化に具体的に現れている。これらの特徴を明らかにすることは本調査の目的の一つではあるが、学習指導要領に示されていない多数の多様な学科において、カリキュラム及び教科構成の実態を調査し、それらの分析を行うためには学科の分類方法や分類のための基準作りが大きな問題点となった。また、生徒の高等教育志向の流れは益々加速され、各専門高校のカリキュラム編成において、総履修単位数の減少とともに、普通教科を重視する傾向が顕著に見られ、新しい学力観に基づく生徒の多様な進路に対応した類型・コース制の導入、それによる選択科目の導入等、極めて多種多様なカリキュラムが編成されていることなどが明らかになった。 質問紙調査は、調査内容及び集計方法についてさらなる検討が必要になったため、昨年度実施した農業高校における調査の結果を踏まえ、調査内容及び調査用紙の構成等に再検討を加えるとともに、学校基本調査の高等学校の学科コード表を参考に、学科の分類を試み、コンピュータによる集計方法の検討も行った。現在、これらの質問紙の集計・分析を表計算ソフトを用いて行っているところである。
|