1995 Fiscal Year Annual Research Report
日本語を母語としない子どもの日本語指導と国際理解教育に関する研究
Project/Area Number |
07680310
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
中野 靖彦 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50024104)
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Keywords | 外国人子弟 / 帰国子女 / 指導カリキュラム / 教師の指導法 / 国際理解教育 |
Research Abstract |
本研究は、諸外国のESLに関する事情調査や日本の教育現場での教師の指導法やカリキュラムについての研究を基礎として、日本に滞在する日本語を母語としない児童・生徒の日本語指導についての具体的な指導のカリキュラムや教授法について研究することを目的とした。 まず、外国人子弟の多い豊田市の小学校や中学校で実際に使われている日本語教育の教科書や教材を幅広く集めた。たとえば、国際学級での特別授業や取り出し教育で使われている題材、日本語指導に携わっている教師の方々やボランティアの人達が使用している教具などについて、先生方への面接を通して、その長所や短所、子ども一人ひとりへの適用について調査した。そして、子どもの学習レベルに合わせて、細かくステップを組む教材が求められていることが明らかとなった。これは、今後のカリキュラムを組む際には必要であり、参考となった。 また、豊田市は帰国子女や外国人子弟の受入れや日本語指導のためのカリキュラムを早くから導入しており、取り出し教育の問題点や指導のノウ・ハウを多く持っている。日本語の習熟別クラスの編成やティーム・ティーチング方式の導入などの方式による指導の実際について調査した。これらは、今後、新たに外国人子弟を受け入れる際の重要な示唆になる。 外国人子弟の教育は、とりもなおさず日本の子どもの国際理解教育でもある。21世紀にむけて日本の子どもが自分の意見を主張でき、活躍できるための教育でなければならない。そのためのカリキュラムが求められる。8年度にむけてのカリキュラム作成の基礎が得られた。
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