1996 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の談話行動のスクリプト・ストラテジーの研究とマルチメディア教材の試作
Project/Area Number |
07680312
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
西郡 仁朗 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (20228175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 まゆみ 昭和女子大学, 文学部, 講師 (90255894)
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Keywords | 日本語教育 / 会話分析 / マルチメディア |
Research Abstract |
日本人同士及び日本人と外国人の日本語による初対面の会話を実験計画に基づいて収集し、その量的・質的分析を行い、日本語教育用のマルチメディア教材を試作した。基礎データつまり、会話の内容を正確に記述しデータベースとして検索等が可能になるようにするために多くの労力を要した。これは、文字興し等の方法に確定したものがなく、また、自然な言語が相当に曖昧で、方法論の確立とデータの信頼性を高める作業が同時に進行したためである。文字興しの方法については独自の原則ができ、また、発話の単位等についてもKohen's kappaなどの統計的手法を用いて一応の操作的な定義を設定することができた。このようにしてデータ化された会話の内容はデータベース及び表計算ソフトの両方で利用可能となるようまとめられている。会話資料などのデータの収集方法については、今後研究者間での幅広い議論と意思統一が必要である。 日本人同士の会話については、politeness theory見地から分析が行われ、この理論の一般的な妥当性と日本語会話での限界が検討されている。日本人と外国人の会話では、対人印象形成要因や会話のスクリプト的な流れに、いくつかの相違点が見いだされており、今後日本語教育への応用が提案されている。また、会話の映像・音声・文字資料をもとにマルチメディア教材が試作され、authenticな教材として試用されている。この教材の有効性等については今後も継続して検討していく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 西郡仁朗: "外国人と日本人の初対面会話の分析-相手への印象に影響を及ぼす要因" 平成8年度日本語教育学会秋季大会予稿集. 202-207 (1996)
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[Publications] 宇佐美まゆみ: "日本人初対面二者間会話の分析-外国人と日本人のコミュニケーション教育のための基礎研究" 平成8年度日本語教育学会秋季大会予稿集. 191-201 (1996)
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[Publications] 宇佐美まゆみ: "初対面二者間会話における話題導入頻度と対話相手の年齢・社会的地位・性の関係について" 『ことば』現代日本語研究会. 17. 44-57 (1996)