1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680329
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
尾形 良彦 統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 教授 (70000213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種村 正美 統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 教授 (80000214)
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Keywords | ETAS点過程モデル / 時空間点過程モデル / 時空間画像 / スプライン曲面 / 気象庁震源カタログ / デロネ分割 / 余震活動 |
Research Abstract |
時空間データの地震活動計測用点過程ETASモデルは余震発生の空間の広がりについての応答関数がつぎのような性質を持つものであった。すなわち(1)空間的な広がりの分布は逆ベキ型long-rangeであり、(2)空間的な広がりのスケールはマグニチュードに関して指数関数として表現されている。さらに、背景地震活動として空間的に非定常(non-homogeneous)、時間的に定常(stationary)な時空間ポアソン過程をスプラインで求め、東北地方東方沖地域や日本周辺の地震活動(1926-1997)の震源カタログにあてはめた。この結果得られた時空間発生強度を使って予測した地震活動と実際の地震活動の差を見るAVS3次元可視化プログラムを作成した。この結果、本震のマグニチャードの割に余震活動の高いものや群発地震が時空間画像として明確にあぶりだされた。しかし、相対的静穏化のような微妙な変化をとらえるためには、この「地震活動の差」の3次元画像は時間や空間のウィンドウの取り方によって異なってくるので、現在デロネ分割による客観ベイズ法を開発中である。 日本周辺の余震活動五十数例を解析した。変化点が無く単一のETASモデルで順調に表現できる場合と、変化点があり相対的静穏化がみられる場合では、余震域の周辺地域で数年内のスケールで大地震が起きる確率に有意な違いが見られる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tokuji Utsu and Yosihiko Ogata: "Statistical analysis of seismicity" Algorithms for Earthquake Statistics and Prediction",IASPEI Software Library. 6. 13-94 (1997)
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[Publications] 尾形 良彦: "余震統計と地震活動計測モデル" 統計数理. 45. 139-143 (1997)
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[Publications] Yosihiko Ogata: "Space-time point-process models for carthquake occurrences" Ann. Inst. Statist. Math.50. (1998)
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[Publications] 尾形 良彦: "ETASモデルによる地震活動静穏化現像の解析" 地震,ser.2. 51. (1998)
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[Publications] Masaharu Tanemura: "A short overview of the method for spatial data analysis" Data Science,Classification,and Related Methods Eds C Havashi et al. Springer,Tokyo. 276-283 (1998)
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[Publications] Yosihiko Ogata et al.: "Correction of earthquake location estimation in a small seismic array system" BERNOULLI. 4. (1998)