1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680396
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 幸男 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80134790)
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Keywords | 能動的視点選択 / 三次元物体認識 / 距離画像 / 形状曲率 / 面関係グラフ / フーリエ変換 |
Research Abstract |
本研究課題における研究目的は,1.曲面物体の形状記述法,2.実測距離画像からの特徴抽出法,3.照合認識アルゴリズム,4.視点選択アルゴリズムである. 1.曲面物体の形状記述手法の開発において,物体表面の曲率情報を利用した領域分割を行い,得られた領域を面関係グラフとして記述する手法を採用した.この面関係グラフは,先に研究開発を行った多面体認識で用いた記述と同じ属性値に加えて,最大最小曲率の値とその相対的な方向を持たせた. 2.実測距離画像からの特徴抽出法では,多面体近似による特徴抽出手法と曲率計算を組み合わせる手法を採用した.曲率の計算は,距離画像の有する誤差に対して不安定となるが,現有の距離画像計測システムで取得できる距離画像の誤差は,計測原理に依存しており,画像の水平方向に周期的に生じている.そこで計測画像をフーリエ変換により一旦周波数領域で記述し,そこで計測誤差に相当する周波数成分をフィルタで抑圧してから再び画像として復元する手法を試み,ある程度計測誤差を軽減できた. 3.照合認識アルゴリズムは,多面体認識アルゴリズムで使用したものをベースとして開発を進めた.具体的には新たに記述に追加した各領域の曲率情報の属性値に関する照合処理を付加した. 4.視点選択アルゴリズムでは,あいまいな仮説が生じた場合に仮説モデルとシーン物体の形状の相違領域を観測できる視方向を選択する.領域が平面であった場合は,その法線ベクトル方向から,領域が曲面であった場合は,その領域の重心での接平面を計算し,その法線ベクトル方向からそれぞれ観測することとした. これらのアルゴリズムを購入した計算機に実装し,実測距離画像を用いて検証実験を行った.それにより,多面体だけでなく曲面を含む簡単な物体について,視点位置や物体の形状によってあいまいな認識を生じた場合でもある程度認識可能であることが確認できた.
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[Publications] 佐藤幸男: "アクティブレンジファンダと距離画像処理" 日本ロボット学会誌. 13. 311-314 (1995)
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[Publications] Kazuyuki Hattori: "Handy Rangefinder for Active Robot Vision" Proc. of IEEE Int. Conf. on Robotics and Automation. 2. 1423-1428 (1995)
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[Publications] 佐藤幸男: "距離画像を用いた高速多面体近似" 報処理学会論文誌. 36. 2303-2309 (1995)
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[Publications] Yukio Sato: "Active Rangefinding and Recognition with Cubicscope" Proc. of 2nd Asian Conf. on Computer Vision. 1. I-369-I-372 (1995)