1996 Fiscal Year Annual Research Report
英語語彙学習メカニズムへの認知的解明と機械翻訳システムへの応用
Project/Area Number |
07680411
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
古川 康一 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 教授 (10245615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 俊 慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (00245614)
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Keywords | 意味構造のタイポロジー / 移動動詞 / 外国語語彙学習 / 機械翻訳 / 認知言語学 / マルチメディア実験システム |
Research Abstract |
本年度は、外国語語彙学習プロセスの認知モデル構築のため、実際に人が母国語の動詞の意味に対して、どのような仮説(assumptions)を持っているか、その仮説が外国語語彙学習にどのような影響を及ぼすかを検討するため実験システムを構築した。昨年行なった日本語と英語での意味構造パターン(lexicalization patterns)に関する基礎研究で、英語の動詞は動作の仕方のコンポネント、日本語の動詞は動作、移動の軌跡のコンポネントが主に動詞の意味に組み込まれることを同定した。それに基づき、この実験システムでは事物の運動、移動を含むシーンをアニメーションで表し、さらにそのシーンを動作の仕方、あるいは移動の軌跡をシステマティックに変えたシーンを提示する。これにより、人がどのような基準で母国語と外国語の未知の動詞の意味を推測するか、外国語の言葉の意味を推測する場合に母国語でのlexicalization patternがどのように影響するかを調べることができる。 機械翻訳への応用としては、状況依存性に基づいた柔軟で高精度の機械翻訳を実現するために、動詞や名詞の意味が状況によってどのように変化するかを定量的に調べ、知識モデル化に向けて、状況依存性の基礎を連想実験などによって研究した。その結果、モデル化するための見通しを得た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 古川康一: "帰納論理プログラミングによる暗黙知の言語化に向けて" 1996年度人工知能学会全国大会(第10回)論文集. 163-166 (1996)
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[Publications] 古川康一、植野研、南優子、樋口文人、吉田悠樹彦: "弦楽器演奏技能の解明に向けて" 日本認知科学会第14回大会. (1997)
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[Publications] Ken Ueno,Koichi Furukawa: "Towards the understanding for string instruments" 6th IFAC Symposium on Automated Systems Based on Human Skill.(1997)
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[Publications] 静洋一郎,福田純子,石崎俊: "状況依存性を持つ知識モデルの構築とその応用" 情報処理学会第53回全国大会講演論文集. 2. 95-96 (1996)
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[Publications] 福田純子,静洋一郎,石崎俊: "知識モデル構築のための動作概念に関する連想実験" 情報処理学会第53回全国大会講演集. 2. 93-94
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[Publications] Wisniewski.,Imai,M.& Casey,L.: "On the equivalence of superordinate concepts" Cognition. 60. 269-298 (1996)