1995 Fiscal Year Annual Research Report
電子メディアを利用した理解の深化過程に関する研究:知識の外化・共有・再吟味の効果
Project/Area Number |
07680416
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
三宅 なほみ 中京大学, 情報科学部, 教授 (00174144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 孝文 中京大学, 科学部, 助手 (10227431)
小笠原 秀美 中京大学, 情報科学部, 助手 (60204054)
高橋 和弘 中京大学, 情報科学部, 講師 (00236267)
白井 英俊 中京大学, 情報科学部, 助教授 (10134462)
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Keywords | インターネット / 理解深化 / 知識の外化 / 知識の共有 / 再吟味 |
Research Abstract |
本年度は、ニュースグループの利用形態に人数、期間、およびテーマの設定の仕方の3要因を設け、それぞれがネットワーク上で議論に参加する者の考え方やテーマの理解度にどの様な効果をもたらすかを検討した。 技術的な整備としては、実験環境を整えるために、機器備品費によってインテリジェントスイッチングハブを購入、既存のネットワークに組み込んだ結果、ニューズグループ活動の観察実験がスムースに行えるようになった。 実験観察として、人数要因について「不特定多人数」対「少数限定」、期間要因について「短期間集中」対「長期利用」、話題限定性について「高」対「低」のそれぞれを比較対照するため、講議併用型のニューズグループ活動にこれらの条件を組み込んで、そこに起きるネットワーク活動を観察、分析した。観察、分析ともまだ途中だが、条件として「不特定多人数」であっても、その中に自発的に限定された話題についての短期集中的な議論がいくつか、少数の参加者を中心に同時並行的に起きる場合があり、そこでの活動の質が高く、このような形態での議論がテーマの理解度に貢献している可能性が示唆されている。 平成8年度には、当初の実験計画に従い、上記の3要因に加えて、議論のエキスパートの介入の効果を検討する。変更を要する点としては、計画当初よりニューズグループの利用と並行してWWW上での情報探索型活動の比較が高まっており、課題や理解度の評価方法をそれに対応させて変更する必要が出てきている。この結果、最終的な成果として、当初考えていたより広範囲でのネットワーク利用支援を考察することになると予想される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 白井英俊: "計算言語学とインターネット" 名古屋大学大型計算機センターニュース. Vol.26 No.1. 53-60 (1995)
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[Publications] 白井英俊: "情報技術者のための認知科学(IV)の自然言語の形式化" 電子情報通信学会誌. Vol.78 No.2. 203-209 (1995)
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[Publications] 三宅なほみ: "コンピュータネットワーク利用の教育的意義(「これからの情報教育」第5章)" 高陵社書店, 14(280) (1995)