1996 Fiscal Year Annual Research Report
電子メディアを利用した理解の深化過程に関する研究:知識の外化,共有,再吟味の効果
Project/Area Number |
07680416
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
三宅 なほみ 中京大学, 情報科学部, 教授 (00174144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 孝文 中京大学, 情報科学部, 助手 (10227431)
小笠原 秀美 中京大学, 情報科学部, 助手 (60204054)
高橋 和弘 中京大学, 情報科学部, 講師 (00236267)
白井 英俊 中京大学, 情報科学部, 助教授 (10134462)
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Keywords | 電子メディアの教育利用 / 理解深化 / 講義連動型ニューズグループ活動 |
Research Abstract |
近い将来普遍的になると考えられる高等教育の場でのネットワークの本格利用に備えて、大学における電子メディアを利用した受講および議論によって理解を促進する条件を検討した。具体的には、講義連動型ニューズグループの利用形態に、人数、期間、およびテーマの設定の仕方の3要因、外的な議論支援の有無に議論エキスパートの介入および議論手順の明示の2要因を設け、それぞれがネットワーク上での議論に参加する者の考え方やテーマの理解度にどのような効果をもたらすかを検討した。 昨年度実験的ニューズグループ活動において実施した、人数要因(「不特定多人数(約60)」対「少数限定(約6)」)、テーマ(「参加者による自由採択」対(「計画的導入」)、期間(「長(6週間)」対「短(6日)」)のそれぞれを比較対照した実験から得られたニュースの内容について分析したところ、昨年の分析でより効果が上がっていると判断された自発的に限定された話題について短期集中的なネットワーク活動の質は、自然発生的に起きる相互作用の密度に依存すると考えられることが分かった。さらにこの相互作用の密度は、参加者がそこで議論の対象になっている話題領域について具体的な知識を豊富に持てる条件が満たされたときに高くなる傾向があった。さらに、実際の講義に連動させたニューズグループ活動の観察からは、ネットワーク活動にこの種の知識を導入するための方法として、テーマについてのエキスパートの介入が有効であることが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 三宅なほみ、樋口一枝: "言語をデータに認知過程を探る" 日本語学. 14. 19-27 (1995)
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[Publications] 三宅なほみ: "コンピュータネットワーク利用の教育的意義(永野編「これからの情報教育」第5章)" 高陵社書店, 14 (1996)
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[Publications] 三宅なほみ: "新しい学力のための新しい教育環境をめざして(水越/佐伯編「変わるメディアと教育のあり方」第12章)" ミネルヴァ書房, 13 (1996)