1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07680438
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
西村 義行 東邦大学, 理学部, 教授 (70023075)
|
Keywords | 離散事象システム / ペトリネット / 条件 / 事象ネット / 半言語 / アクティビティ / ネットの合成 / 段階的詳細化 |
Research Abstract |
本研究では,7年度までに,条件/事象ネット(プレースの容量が1のペトリネット)に対して,それらのアクティビティなるもの(そのネットから定まる一つの半語の集合)を考え,"仕様として与えられた半語の集合に対して,アクティビティがそれと一致するような条件/事象ネットを求めよ"という合成問題(この問題は,条件/事象ネットを合成する際に補助事象の導入を許すかどうかに応じて,補助事象導入合成問題と補助事象無し合成問題に大別される)を定め,それの性質・解法等について検討してきた. 8年度では,上の結果をもとに,ペトリネットの段階的詳細化とペトリネットの解析・合成支援システムに関して,次のことを行った. 1.ペトリネットの段階的詳細化について 7年度から,仕様が階層構造を持つ形で記述される合成問題を考え,それの可能性と解法に関する検討を行っている.7年度ではこれを,補助事象無し合成問題について考えたのに対し,この年度ではこれを,補助事象導入合成問題について考えた.その結果に基づいて,下位レベルの合成問題の解から上位レベルの合成問題の解を求める方法を導き,条件/事象ネットの段階的詳細化の1つの枠組みを与えた. 2.ペトリネットの解析・合成支援システムについて 条件/事象ネットの補助事象導入合成問題に対して,それが解をもつための1つの必要十分条件が筆者らによってすでに与えられていたが,解を機械的に求めるための実用的なアルゴリズムはまだ得られていなかった.この年度では,仕様として与えられる半言語が有限である場合と周期的である場合に対して,1つづつアルゴリズムを与えた.
|
-
[Publications] 松谷豊: "補助事象なし条件/事象ネット構成問題の解集合を求める一方法" 計測自動制御学会論文集. 32-10. 1454-1460 (1996)
-
[Publications] 橋爪進: "与えられた半言語に適合するアトム全体の集合を求めるアルゴリズム" 計測自動制御学会論文集. 32-11. 1560-1565 (1996)
-
[Publications] S.Hashizume: "Construction of Petri Nets from a Given Partial Language" IEICE Trans.Fundamentals. E79-A-12. 2192-2195 (1996)