1996 Fiscal Year Annual Research Report
生産座席システムの適用可能領域の調査ならびに性能評価に関する研究
Project/Area Number |
07680460
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Research Institution | AICHI INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
田村 隆喜 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70093101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 精一 産能大学, 経営情報学部, 教授 (00024357)
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Keywords | 生産座席 / 生産管理 / 生産計画 / スケジューリング / CIM / 製販統合 / MRP |
Research Abstract |
平成8年度は、以下の研究成果を得た。 1.多段階フローショップ型加工システムへの生産座席システムの適用可能性を検討するため、コンピュータ・シミュレーションモデルを構築し、従来型の生産指示方式と生産座席による指示方式のシミュレーション実験を行った。実験結果では、生産座席による生産指示は、受注時にオーダーの完成予定日を正確に予測できること、座席数に制限があることから生産リ-ドタイムが短縮されることなどが分かった。この実験では、受注時にはオーダーの正確な処理時間が分からないと仮定して実験を行ったが、その場合の生産座席設定の方法についても考察した。 2.全国の1300工場に対して生産管理の現代的課題等についてアンケート調査を実施した。この結果、製造と販売の統合、多品種化への対応、需要変動への対応、設計変更への対応、生産計画・生産指示の処理時間の短縮などの課題を解決するために多くの企業が苦心していることが分かった。これらは、生産座席システム開発の動機にもなった課題である。 3.生産座席への受注オーダーの最適割り当てルールを検討するため、動的計画モデルを作成した。ここでは、計画期間は無限時間、単一工程、1種類の座席からなる生産座席システム、オーダーはランダムに到着すると仮定し、問題を動的計画法によって定式化し、数値例を解いた。数値例は単純な例ではあったが、将来のオーダー到着を考慮して座席の割り当てを行った方が望ましいことなどの知見を得た。ただし、動的計画法による最適化は、システムの状況の数が膨大になることから、ごく単純な場合にしか適用できない。
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