1996 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のVDT作業の実態と新しい作業補助装置に関する研究
Project/Area Number |
07680473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
大倉 元宏 成蹊大学, 工学部, 助教授 (30119341)
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Keywords | 視覚障害者 / VDT作業 / 作業補助装置 |
Research Abstract |
昨年度の研究において,弱視者の文書入力作業では、拡大読書器とVDT間の頻繁な視線移動と手操作による拡大読書器の原稿台操作の困難さが、作業負担と作業効率に負の影響を与えていることが指摘された。 そこでこれらの問題を解決するために、本年度の研究では、新しい文書入力支援システムを考案、試作し、評価した。このシステムは二画面一体型表示方式と自動原稿台送り装置から構成されている。二画面一体型表示方式とは、WINDOWSオペレーティングシステムを利用して一つVDT上に二つのウィンドウを開き、一方に拡大読書器画面、他方にワープロ画面を表示させるものである。自動原稿台送り装置は、ペン書きX-Yレコーダを改造したもので、4つのフットボタンスイッチを操作することで、原稿台の移動が可能となっている。また、特定のスイッチのダブルクリックにより、リファレンスポイントへの高速移動機能も付加されている。 2名の弱視コンピュータユーザを被験者とした評価実験では、従来方式と本システムによる方式の比較が行われた。本システムでは、短い視線移動で読書器とワープロの両方の画面をみることができること、自動原稿台送り装置の利便性が高いことが被験者に高評価を得、作業パフォーマンスも上昇した。
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