1996 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な発展のための超長期資源利用システムの研究
Project/Area Number |
07680524
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石谷 久 東京大学, 工学系研究科, 教授 (70013703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大村 昭士 東京大学, 工学系研究科, 助手 (80010982)
松橋 隆治 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (80229517)
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Keywords | 持続可能限界 / 資源利用 / 環境排出 / 世界エネルギーモデル / ライフサイクル統合収支 / CO_2回収、処分技術 / 再生可能資源利用技術 |
Research Abstract |
超長期における資源の消耗と、地球規模の環境問題は人類の持続可能な発展を脅かす重大な問題である。本研究では、まず、エネルギー資源の消費とCO_2放出量の変化率に着目し、資源および環境の持続可能限界の概念を定義した。この定義に基づき、現在のエネルギー消費量の変化率が、持続可能限界からどの程度乖離しているかを定量的に表した。 次に、超長期、世界全体のエネルギーモデルを開発し、シミュレーションをおこなうことにより、二通りのシナリオを提示した。シナリオ1は、エネルギー資源および技術が、その費用に応じて市場に導入される基準シナリオとし、経済的インセンティヴを付加しない。これに対しシナリオ2では、持続可能限界と当該時点のエネルギー消費量変化率の乖離に基づく経済的インセンティヴを付加した。シミュレーション結果から、シナリオ1では、資源、環境の両面における持続不可能な状態を脱することができないが、シナリオ2では、化石燃料に基づく現行のエネルギーシステムが、インセンティヴにより持続可能なエネルギーシステムに移行することが示された。 また本研究においては、システム全体の評価との整合性を保証できる新しいライフサイクルアセスメントの配分手法を開発し、地球環境改善の鍵となる技術にこの手法を適用し、その持続可能性への影響を分析した。評価対象となる技術の多くは、地球規模、地域規模の持続可能性への影響に関するトレードオフ関係を有しいる。これを実例によって示し、各資源、環境排出の現状の持続可能性を基にトレードオフ関係下での技術選択をおこなうモデルを開発した。 これによると、再生可能資源利用技術のエネルギー収支が、持続可能なシステムを実現するための重要な指標となり、CO_2の回収・処分技術も過渡的ではあるが重要な役割を果たすことが示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.ISHITANI,Y.MIYOSHI,R.MATSUHASHI: "MITIGATION OF GLOBAL WARMING UNDER SUSTAINABILITY CONSTRAINTS" ENERGY. Vol.22. 223-227 (1997)
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[Publications] H.MATSUHASHI,K.HIKITA,H.ISHITANI: "MODEL ANALYSES FOR SUSTAINABLE ENERGY SUPPLY TAKING RESOURCE AND ENVIRONMENTAL CONSTRAINTS INTO CONSIDERATION" ENERGY CONVERSION AND MANAGEMENT. Vol.37. 1253-1258 (1996)
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[Publications] 松橋隆治、疋田浩一、石谷 久: "超長期におけるエネルギーシステムの持続可能性の研究" シミュレーション. Vol.15,No.1. 72-78 (1996)
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[Publications] R.MATSUHASHI,H.ISHITANI: "MODEL ANALYSES FOR SUSTAINABLE ENERGY SUPPLY UNDER CO_2 RESTRITIONS" IEEE TRANS ENERGY CONVERSION. Vol.10. 730-735 (1995)
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[Publications] 吉田好邦、石谷 久、松橋隆治: "CO_2放出量の抑制のためのシステム的対応策の検討:" シミュレーション. Vol.14,No.1. 52-57 (1995)
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[Publications] 吉岡理文、石谷 久、松橋隆治: "線形計画法を用いたライフサイクルアセスメント手法の研究" シミュレーション. Vol.15,No.1. 72-78 (1996)