1995 Fiscal Year Annual Research Report
周辺プラズマに励起される広帯域不安定性のカオス的振る舞い
Project/Area Number |
07680547
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
小森 彰夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50143011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 肇 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20260044)
渡辺 二太 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70023728)
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Keywords | カオス / 周辺プラズマ / 広帯域不安定性 / コンパクトヘリカルシステム / 相関次元 / リヤプノフ指数 |
Research Abstract |
平成7年度は技術的な課題を主に取り扱ったため、当初に計画していた研究目的、研究計画・方法通り、研究は順調に進んだ。 平成7年度の主要設備であるディジタイザー用メモリーを購入し、コンパクトヘリカルシステムの中性サーマルリチウムビームプローブ用メモリーとして装着した。購入したメモリーは、規格が中性サーマルリチウムビームローブ用ディジタイザーの規格と異なっていたため、ハード的に調整する必要があったが、周辺プラズマの長い時系列データの取り込みが最終的に可能となった。 相関次元及びリヤプノフ指数を計算する基本的計算コードを開発し、コンパクトヘリカルシステムの計算機で解析を試みた。その結果、コンパクトヘリカルシステムの計算機では計算時間が膨大となり、事実上長い時系列データを処理することが不可能であることが判明した。このため、テルネットを利用してデータを大型計算機に転送し、大型計算機で処理する方法を採用することとした。 約1.6万点の時系列データを用いたこれまでの予備的な解析結果から、同じ実験条件下でデータを取り込んでも、ショットが異なるとカオス的な振る舞いをしている場合と周期的な振る舞いをしている場合とがあることが確認された。より長い時系列データを用いてこれを求めると同じ結果が得られるか否か、今後100万点もでデータ数を増やしながら明らかにする必要がある。これにより、トーラス装置の周辺プラズマに励起されている広帯域不安定性が少数自由度系で記述されるか否か、即ち、周辺プラズマがカオス状態になっているか否かを明瞭に判定する。
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