1995 Fiscal Year Annual Research Report
始原生殖細胞を用いたダイオキシンの継世代的影響に関する研究
Project/Area Number |
07680570
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 英明 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (60006111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 靖久 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40241575)
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Keywords | ダイオキシン / ゲノムプリンティング / 始原生殖細胞 / PCR |
Research Abstract |
ダイオキシンの継世代的影響を調べるために、ゲノムインプリンティングに及ぼす効果を検討するための方法論の確立を行った。原理は、メチル化DNAを切断できるMsP1と切断できないHpaIIで消化したDNAを鋳型として、切断サイトを挟んでPCRを行い、両反応の差からメチレーションの程度を推定する方法である。検討したメチレーション、サイトは、H19遺伝子エクソン5に存在するHspI切断部位(サイト9)を用いた。H19サイト9を挟んだPCRプライマー、H19-1とH19-2を作製し、マウスDNAを鋳型として376bpの特異的なフラグメントが増幅される条件を決定した。内部標準として使用するために、同じプライマーを用いても、長さが短いフラグメントとして増幅されるようなDNA断片を作製するために、H19-1を含み67bp欠失したPCRフラグメントを増幅させるようにデザインされたプライマー、H19-3を作製した。H19-3とH19-2をプライマーに用いて、309bpのDNA断片を合成し、3.5%アクリルアミド・ゲルから切り出して精製した。マウス肝臓から抽出したDNAを用いて、MspIで完全消化したDNAを標準サンプルとして定量グラフを作製した。マウス肝臓DNAを、同様な条件でHpaIIで消化したサンプルについてもPCRをおこない、検量線よりDNAのメチレーションを推定したところ、52%という値を得た。マウス成体における肝臓DNAでは、父親由来のDNAのみがメチレーションを受け、ゲノムインプリンティングされているので。この方法の有効性が確認された。次年度は、この方法により、マウス始原生殖細胞系列の細胞株(EG細胞)を用い、父親由来染色体のH19遺伝子におけるDNAメチレーションに、ダイオキシンが及ぼす影響を検討する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kikuchi, H.: "Different inducibility of cytochrome P-450IA1 mRNA of human and mouse by omeprazole in culture cells." Arch. Biochem. Biophys.316. 649-652 (1995)
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[Publications] Ikawa, S.: "Assessment of Cancer Susceptibility in Humans by Use of Genetic Polymorphisms in Carcinogen Metabolism." Pharmacogenetics. 5. 154-160 (1995)
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[Publications] Hossain, A.: "Identification of cellular proteins that can interact specifically with the bHLH domain of the Ah recepter." Biochem. Biophys. Res. Com.215. 405-411 (1995)
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[Publications] Hossain, A.: "Identification of a 120 kDa protein associated with aromatic hydrocarbon receptor nuclear translocator." Biochem. Biophys. Res. Com.212. 144-150 (1995)
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[Publications] Matsubara, N.: "Murine polo like kinase 1 gene is expressed in meiotic testicular germ cells and oocytes." Mol. Reprod. Dev.41. 407-415 (1995)
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[Publications] Kato, S: "Molecolar cloning and expression of mouse mg (2+) -dependent protein phosphatase beta-4 (type 2C beta-4)." Arch. Biochem. Biophys.318. 387-393 (1995)