1996 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物を水素へ変換する水素発酵システムに関与する水素生成細菌
Project/Area Number |
07680614
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
田口 文章 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (40050455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 和矢 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (60164993)
滝 龍雄 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (70049097)
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Keywords | 嫌気性水素生成菌 / Clostridium sp.No.2株 / Clostridium sp.X53株 / 水素生成 / キシラナーゼ / 生物学的廃棄物処理 / エネルギー回収型廃棄物処理 |
Research Abstract |
セルラーゼとキシラナーゼを産生する水素生成菌の分離と当該酵素の遺伝子のクローニングを試みた。Clostridium属のSP2株とX53株をシロアリより分離し得た。しかし、当該酵素の遺伝子は、理由は不明だがクローニング出来なかった。分離した2菌株の酵素産生に関する結果は、X53株はセルラーゼ活性は弱いが強いキシラナーゼ活性を示した。しかし、SP2株のセルラーゼとキシラナーゼの産生は共に顕著でなかった。X53株とSP2株に関する得られた結果は、次のようであった。 ◆X53株は、pH6.0に維持した培地(10g/Lキシラン)を40℃の培養温度で培養すると、キシラナーゼ活性は培養開始2時間後より検出され出し、8時間後に最大値を示した。水素産生の最適条件は、キシラナーゼ産生と同じであった。水素産生は、単位時間当たりの最大水素発生量は培養開始8時間後に到達し240ml/L/hrで、培養24時間の総水素産生量は1,254ml/Lであった。この水素産生量は、キシロースの約73%に相当する結果を得た。◆ポリエチレングリコール(PEG)とデキストラン(DX)系よりなる水性二相分配法において工業用粗セルラーゼでアビセルを連続的に加水分解し、上層に分配されたアビセルの加水分解物を基質としてSP2菌株による連続水素産生の条件を検討した。SP2株菌の培養発酵槽(300ml)にPEG/DX系よりアビセル水解物(0.3%)を希釈率D=0.17/hで注入する連続水素産生系を確立した。このPEG/DX系とSP2菌の培養系との組み合わせによる81時間の連続発酵で、780単位のセルラーゼと14.58gのアビセルを消費して7,533mlの水素を、また1時間当たり0.92mmolのグルコースを消費し4.10mmolの水素が発生することが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 田口文章 長谷川勝重: "嫌気性菌によるスターチからの水素エネルギー生産" 水素エネルギーシステム. 21・1. 16-22 (1996)
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[Publications] F.Taguchi,et al.: "Simultaneous production of xylanase and hydrogen using xylan in batch culture of Clostridium sp.strain X53." Journal of Fermentation and Bioengineering. 81・2. 178-180 (1996)
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[Publications] F.Taguchi,et al.: "Continuous hydrogen production by Clostridium sp.strain No.2 from cellulose hydrolysate in an aqueous two-phase system." Journal of Fermentation and Bioengineering. 82・1. 80-83 (1996)